オアスロウのブラックシャンブレーシャツ
オアスロウのシャンブレーシャツは、数年前に一着所有していました。
サイズ感が合わなくなったため手放しましたが、同ブランドの代名詞的アイテムの1つであるシャンブレーシャツは極めて調子が良く、ローテーション具合も気にせずにヘビーユースしていたのを覚えています。
当時持っていたシャンブレーシャツは最もスタンダードなブルーシャンブレーでしたが、24AWの新作としてブラックシャンブレーシャツがリリースされ、久々に購入しました。いや、これは購入するしかないといったところです。
orSlow（オアスロウ）の魅力
出典：オアスロウ公式HP
過去記事で幾度も登場しているように、オアスロウはとても好きなブランドです。
2005年に兵庫県で仲津一郎氏によってスタートしたオアスロウ。19世紀から20世紀のアメリカのワーク、ミリタリー、またはそれらから派生された衣服を自分たちのフィルターに通してゆっくりとデザインしていくといったことが同ブランドのコンセプト。
ここまで聞くと、数多ある日本のアメカジブランドと大差がないようにも聞こえますが、オアスロウは細部への拘りが素晴らしく、素材選びやディテール構成も抜かりがありません。なんというか、恐らくディレクションチームの感性、センスがずば抜けて素晴らしいのではないかと推察していますが、言葉ではなかなか表現しにくい格好良さを持ったブランドだと思っています。細かく言えば、ユニオンスペシャル等の特別なミシンを所有している事やデザイナーのアトリエで実際に服作りをしている点など特筆すべきことは色々あるのですが。
そしてそれ以上に、良くあるジャパン・アメカジブランドと違い、シルエットが絶妙に緩く落ち感までよく計算されており、ゴリゴリのアメカジな生地感であってもナチュラルで抜け感抜群の着こなしが愉しめることが最大の魅力なのではないかと思います。・・・それを実現するためには生地の上質さが不可欠だということもよくわかっているように思えるし、兎に角あらゆる要素が上手い具合にマッチしている。私は勝手にそう解釈しています。
至高のブラックシャンブレーシャツ
シャンブレーとは先染めした色糸を縦糸、白糸を横糸に使用した平織り生地のこと。昔ながらのワークシャツに多用されており、ワーク、カジュアルが好きな方は大体みんな大好物でしょう。
言うまでもないですが勿論メイドインジャパンです。
生地
最もスタンダードなシャンブレーはブルーシャンブレーで、色々なところが盛んに作っているのでよく見かけるかと思います。ヴィンテージでもよく出ますね。ブラックシャンブレーはそのヴィンテージ市場でも極めて人気のある生地ですがなかなか球数が出ないため流通している量は少なめ。
シャンブレー生地は表面に横糸の白色が出る為霜降りのような斑点に見えるのが特徴。極めて表情豊かで立体感が感じられます。
ブラックシャンブレーになるとこれが又味わい深い表情になるのですが、特にこのオアスロウオリジナルのブラックシャンブレーはムラ糸の塩梅が絶妙。通常のシャンブレー生地が4.5ozなのですが今回は5ozに変更されており、微妙に厚みが増していることでよりフワッとした柔らかい生地感になっています。着心地も雑妙でシルエットにも干渉しているような気も。・・・兎に角、最高なのです。
ディテール
オアスロウのシャンブレーシャツは1940年代ごろのワークシャツがデザインベースになっています。ブランド発足当初に初めて企画したアイテムがシャンブレーシャツであり、シルエット等は若干時代に合わせたマイナーチェンジがあるものの基本的なディテールはその頃から不変。
ボタンを一番上まで閉めた際の襟の角度がクラシックで綺麗。ああ、格好良い。
各所のステッチも見事。ピッチの狭さは素人がみても分かる程に狭く、質実剛健な作りになっています。オアスロウが「10年着れるシャツ」と豪語するだけありますね。
やりすぎにならない程度に下がり目に付けられたダブルポケット、ペン刺し等ツボのつき方も素晴らしい。奇をてらわないのに主張する。繰り返しますが、オアスロウの特徴は「この塩梅」なのです。
前を開けて着る際に現れる裾のタグ。ナチュラルなデザインで可愛いですよね。
うむうむ、良いですね。敢えて多くを語りたくない。
シルエット
シルエットは極端にトレンドに寄せている感はないものの全体的に緩めになっています。また、後ろ身頃が長めにとられている所なんかは如何にもオアスロウらしいと思ってしまいますね。昔ながらのディテールに程よく現代的な要素を（シルエット面で）取り入れ、こなれ感を出しやすい作りにする。そんなところが良いのです。
コーディネート、サイズ感
サングラス：MOSCOT（モスコット）
シャツ：オアスロウ
Tシャツ：Hanes（ヘインズ）SHIRO
パンツ：PORTER CLASSIC
シューズ：リプロダクションオブファウンド
ブレスレット：ボッテガ・ヴェネタ
腕時計：ハミルトン PSR
173㎝61㎏でサイズ3（L相当）を着用。程よくゆったりとした着用感です。
繰り返しますが、やりすぎ感のなさが丁度良く、サイズ取りも完璧だと思っています。
若干個性的なパンツと合わせましたが、チノやミリタリーパンツ、そして敢えてスラックスなんかと合わせても格好良さそうですね。
フワフワとした着心地も素晴らしく、洗濯するたびに風合いも増してくる為今後も楽しみです。
まとめ
大体シャンブレーシャツと言えばブルーシャンブレーが一般的。ブラックシャンブレーはまた一味違う雰囲気を放つし存在感も絶大です。
ワークシャツはカジュアル好きにとって外せないマストハブアイテムですが、丁度長く愛用できそうなものを探していたところだったのでまさしくドンズバな一品でした。改めてオアスロウのモノ作りは素晴らしいと思ったしセンスも至高。
このシャツ、10年愛用したいと思っています。
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