最近自分自身の考え方について恥ずかしい気持ちになったことを話したい。今回はそんな内容だ。
出典:メンズノンノWEB
押しも押されぬ大人気ドメスティックブランドとなったAURALEE(オーラリー)。パリコレにも進出し、海外の名店でもメインのセレクトブランドとしてピックされることもある等、名実ともに日本を代表するブランドとなった。
しかし、僕はAURALEE(オーラリー)について最近若干ネガティブな感情を持っていた。
猫も杓子もオーラリー、オーラリーと煩くなった。
名前が独り歩きしてはいないか。
さすがに「ぶって」いるんじゃないか。
天邪鬼な(と言うか単純に性格が悪い)僕は余りに大きなムーブメントを起こしたこのブランドに対してそんな感情を抱き始めていたのだ。
そんなとき・・・
WWDのこちらの記事を読んだ。
出典:WWD
・・・世間の(失礼を承知で述べるが)一般的に広まっているAURALEE(オーラリー)に対する「浅い」評判とは真逆の、真摯で謙虚な在り方を感じた。
デザイナーの岩井良太氏の真意とはよそに、AURALEE(オーラリー)はいつの間にか(極々シンプル且つベーシックなデザインのものが根幹にあるのに)キャッチーな存在になっている。
出典:WWD
日常にそっと寄り添い、決して過度な主張はせず、けれどもずっと自分自身にとって有意義なものであり続ける。
AURALEE(オーラリー)の本質はきっとそんな感じであって、「これ、AURALEE(オーラリー)なんだぜ!」と他者にドヤるようなものではないのだ。
今までAURALEE(オーラリー)に触れてこなかったわけではないし申し訳程度ではあるが自分のワードローブにもAURALEE(オーラリー)のベーシックなアイテムはあるにはある。
でも、現在進行形の「最もベースにある」ものを手に入れて改めてこのブランドを見直してみたくなった。
「AURALEE(オーラリー)と言えばこれ」というアイテムは幾つかあるとは思うが、カットソー(Tシャツ)もその一つだろうし、こういうベース中のベースにカテゴライズされるものにこそ逆説的にアイデンティティを感じられるのではないかと思った。
ラスタープレーティングシリーズはその最たるものと言って差し支えはないだろう。
見ての通り、興味のない人からすれば本当に変哲のないただの無地の白ロンTだ。
デザイン面は本当に変哲がない。
このTシャツの価格は19,800円。拘りのない人からすれば流石に高価な設定だ。
AURALEE(オーラリー)は(わざわざ繰り返して言うことでもないが)生地への拘りが半端ない。
「プレーティング」は2本の編糸を表と裏で分ける編み方で、表地にピマコットン、裏地には甘撚糸を使用して編み上げている。
ピマコットンの極めて上品な光沢感はシルクのようにも見えるほど美しい。
それでいて裏地はソフトで肌触りの良い感触。
絶妙な落ち感とドレープ感は、一枚着でも様になるからこのまま出掛けられるし、逆に例えばこのままリビングで寛いで過ごす際に着てもとても心地よい。
まさしく岩井氏が述べるAURALEE(オーラリー)らしさが表現されたもののような気がした。
極めて納得してしまったのだ。
これを「ただの白Tでしょう」と言ってしまえばそれまでだが、しかし僕は妙に腑に落ちたし、AURALEE(オーラリー)が本来どんなものなのかが分かった気がする。
どんなものなのか分からずにただ単に「流行っているからAURALEE(オーラリー)がイケてる」と短絡的に捉えるのは余りに勿体ない。
日常的にラフな場面に取り入れるには値は張るのかもしれないけれど、着れば納得できてしまう。
パッとみて、万人に理解されるものではないかもしれない。
シンプルでベーシックだから、決して「ドヤれる」ものではない。
そうじゃなくて・・・
何気ない毎日に取り入れることで、日常を少しだけ変えるもの。
他者にはわからなくとも身に付ける人の気分を少しだけ良くするもの。
僕はAURALEE(オーラリー)をそんな風に解釈した。
出典:WWD
華美な装飾も主張するロゴもデザインもない。
ひっそりと控えめで、でも至高。
改めて、そんな如何にも日本らしいコンセプトのブランドが世界で評価されているというのは素晴らしいと思う。
僕はAURALEE(オーラリー)の事を少し誤解していた。
ラスタープレーティングTを着てみて、それを実感し、誤解していたことを恥じた。
私、YMのXはこちら
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