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ファッションにおける矜持はアイウェアにも
これまで多くの記事を投稿してきたが、その中で私のファッションにおける矜持をいくつか示してきた。
その中の一つに、「一抹の遊び心を」というものがある。
即ち、本質は外さずに基本的には(自分の考える)王道を。しかし、その中にほんの一握りだけの遊び心を採り入れる。
これは若干端的に表現すると「アクセント」という言葉に置き換える事が出来るかもしれない。
フォーマルはブレてはならない確固たる「ルール」がある。なので決して遊んではいけない。これは鉄則中の鉄則だ。
しかし、カジュアル(普段着)にはそのようなルールはない。一定以上のTPOを弁えていれば、何を身に付けようが基本的には自由だ。
しかし、これまでの長い歴史の中で少なからず確立されてきた流れや「正解」に近いものは確かに存在しており、それにある程度倣ってモノを選んだり身に付けたりすることは極めて重要なことだ。私とてやぶさかではない。
なので、基本的には王道をなぞり、しかしその中で仄かに自己を主張できるアクセントを採り入れる。そんなスタイルが好きなのである。

・・・若干前置きが長くなってしまったが、今回レビューするアイウェアは、そんな自分の感覚にバチっとハマった一本である。
金子眼鏡について
前項の画像で「金子眼鏡」の文字が躍っているのが見えると思うが、今回の題材はその通りに金子眼鏡のアイウェアである。
今回購入したもので、自身が現在所有している金子眼鏡のアイウェアは3本目になる。そのうち1本はリンクの様に記事にしているものだ。
詳細な説明はその中で行ってはいるが、少しだけ触れたいと思う。

出典:金子眼鏡公式
金子眼鏡は1958年に福井県鯖江市で創業。当初は眼鏡卸売業からスタートしている。1998年にはミラノやパリの国際的な眼鏡展にも参加し海外進出も果たした。
様々なファッションブランドとのコラボレーションも推進し、ハイブランンド等のアイウェアを手掛けた実績も豊富だ(イッセイミヤケアイウェアラインの製造にも金子眼鏡が指名されている)。
金子眼鏡最大の特徴は鯖江市の自社工場で職人による高品質な眼鏡を一貫生産し小売りまで自社で担っている点(SPA方式)で、(安価では決してないが)価格以上の品質を実現していることだろう。間違いなく洒脱でデザインも優れているが、その本質は飽くなきクラフトマンシップの追求(保全)とコストパフォーマンスの高さだと言える。
KV71-Lのレビュー
カネコヴィンテージ(KVシリーズ)

出典:金子眼鏡公式
今回購入した眼鏡はいくつか存在している金子眼鏡のブランドの中の「カネコヴィンテージ(KVシリーズ)」に当たる。
カネコヴィンテージはクラシカルなディテールと現代のファッション性を兼ね備えた、金子眼鏡の考える「新しいヴィンテージ」を具現化したシリーズとのことだ。
以前の記事で紹介したものはカネコセルロイドシリーズのボストンフレームだった。自分の中で金子眼鏡と言えばセルロイドというイメージが強かった為久々の1本はそちらで選んだが、こちらもまた現在進行形の金子眼鏡を象徴するシリーズだと言える。様々なモデルがリリースされているが、いずれも金子眼鏡という鯖江を代表する(日本が世界に誇る)名ブランドの矜持がこれでもかと言うくらいに詰め込まれた逸品揃いだ。
ディテール

見どころの多いディテールだが、まずこの全体的な雰囲気が素晴らしい。(詳細は後述するが)細身でザラっとした質感のリム、一山ブリッジ、やりすぎ感のないクラウンパントシェイプ、そして明らかに高質なチタン製のテンプル。(余り気にしてはいないが)太目のセルフレームがややトレンドアウト気味の昨今、極めて気分に沿った上質な雰囲気を醸している。正直に言って、店頭で見かけた時にほぼ一目でおとされてしまった。
シンセティックレザーのリム

そしてここが先述した、このアイウェア最大のポイント。このリムの素材、シンセティックレザーなのである(正確にはチタンパーツの上に巻いてある巻きセル)。
これまでそれなりに様々なアイウェアを見てきたが、リムにレザー調の素材を使用しているものはなかなか珍しい。
カラーは分かりにくいかもしれないがオリーブグリーンで、絶妙にヴィンテージ加工が為されている。さすがに運用のし難さを鑑みてリアルレザーではないが、使い古された古革のように味わい深い雰囲気を醸している。美しくも剛健で、何よりも圧倒的に差別化を図るべく個性が溢れている。

細身のリムなので遠目で見るとほぼ分からないが、これが分かった時に一発でその個性と味わい深さが炸裂する。まさに冒頭で述べた私の好みと一致する。「一抹の遊び心」というわけだ。
やり過ぎないクラウンパントフレーム

やりすぎ感のないクラウンパントフレームも先述したカネコヴィンテージのコンセプトを如実に現わしているディテールだ。
クラウンパントとはアメリカンクラシックで言うところのボストンフレーム(逆おにぎり型)の上部分にカッティングが入っていて、王冠のような形であることから付けられた呼称だ。
フランスのヴィンテージが起源であるクラウンパントは通常やや極端に個性を主張してしまう場合が多い。それこそがクラウンパントの醍醐味なのだが、カッティングを緩やかにし主張を中和することで、非常に使い易い印象に昇華している。私はこういう感覚こそ日本的だと感じていて、まさにカネコヴィンテージらしさなのではないかと言う風に捉えている。
上述したシンセティックレザーの巻きセルとの相性も絶妙だ。
44というやや小ぶりなサイズ感もクラシックさに拍車をかけている。
最高の掛け心地

ディテールについて述べてきたが、勿論掛け心地も言う事がない。
フロント部にチタン、テンプルにはBチタンが使用されていて、合金製のものとははっきり言って次元の違う掛け心地を実現している(先述のように実はここが金子眼鏡の最たる矜持なのだ)。バネ性に富み、肌に吸い付くようにフィットする。時々、掛けていたことを忘れてしまうほどだ。更には剛性に優れ曲げても折れにくく破損の心配も極めて低い。
一山ブリッジは鼻の低い日本人には不向きと言われることが多いがそこも抜かりなく、裏にシリコンシートが貼ってあり、全くズレないように作ってある。これもまた白眉だった。
まとめ

一見、クラシカルで王道、それほど個性的とは言えなさそうな一本の眼鏡。
しかし、よく見るとリムに使われている素材はヴィンテージ感満載のオリーブグリーンのシンセティックレザー。
今私はこの一本をこよなく愛してしまっている。普段から常に思っている「一抹の遊び心」を纏っているこの一本はある意味追い求めていたものだったのかもしれない。

金子眼鏡は改めて本当に凄い。
実に様々なアイウェアブランドがあり、栄枯が激しい分野でもある。その中で常にトップランナーであり続けているだけでも大したものだが、着目すべきはその「ブレなさ」に他ならない。
古くからの製法、職人の業(若しくは存在そのもの)を大事にし続けながらもモダンな要素を採り入れ続け、常に進化し続けている。その双方ともが同じくらい欠けてはいけない要素なのだと教えられているような気さえもする。

これでカネコセルロイド、カネコヴィンテージの2つのインラインを経験した。次は金子眼鏡の誇る「職人シリーズ」も気になっているので手を出してしまうかもしれない。
金子眼鏡の公式サイトはこちらから!
https://x.com/ymfresearch8739?t=A7ddqUJ4BIOTY4PczIgQhg&s=09
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