YMのメンズファッションリサーチ

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【ユニクロ&JWアンダーソン2024春夏】テンションが低く、今後の展開がやや不安になる件

 

ユニクロ&JWアンダーソン2024春夏販売開始

出典:ユニクロ公式オンラインストア(レディース、メンズファッションなど) (uniqlo.com)

 

4月19日(金)ユニクロ&JWアンダーソン2024春夏コレクションが販売されました。

ymfresearch.info

半月ほど前に販売開始がアナウンスされた直後にプレビュー記事を上げ、マストバイ予想もしました。

 

今回の購入品はいつものように「ユニクロ&JWアンダーソンと言えば」のソックス。今回のソックスは23秋冬や22春夏の時のようなインパクトはなかったものの、さすがの安定感で普通に満足感がありました。やはりユニクロ&JWアンダーソンのソックスは素晴らしい。品質もアイディアも3足1,000円程度で購入できるものでは決してないです。万人におすすめなのでオンラインででも購入してみて下さい。絶対に損はしないとここに保証します。

 

明らかにテンションが低かった2024春夏

出典:ユニクロ公式オンラインストア(レディース、メンズファッションなど) (uniqlo.com)

 

さて、全体の話ですが、今回のユニクロ&JWアンダーソン2024春夏は明らかにテンションが低かったと思います。

確かにポイントポイントを見るとリリースされたアイテムは悪くないし、さすがと唸るべき質の高さ、そして気の利き方ではあるものの、全体として漂ってくる感触は「テンションの低さ」でした。

  • 型数が少ない

これは近年のユニクロ&JWアンダーソンを見ているともう慣れたことではあるし今更ではあるのですが、今回は「型を絞った」といった雰囲気ではなく明らかに労力を惜しんだ感が伝わってくる型数の少なさだったと思います。言い方を変えるとするなれば「惰性」とでも言いましょうか。

  • テーマがやや曖昧

今回のコレクションのテーマは「英国ミッドセンチュリーにインスピレーションを受け、色褪せない芸術と衣服の持つ力を表現した」となっており、実際のロンドンの芸術家たちをルックのモデルとして起用しています。

これまでのユニクロ&JWアンダーソンはもう少し明確なテーマの下展開されていたような気がしていて、あくまでも「やや」ではありますが輪郭が曖昧だったような気がします。

  • 目玉アイテムがなかった

私もマストバイアイテムをいくつか挙げましたが、ユニクロの特別コレクションが販売されるときはインフルエンサーやユーチューバーも同じようにこぞってプレビューを実施します(余談ですが、「発売開始前レビュー」「発売直前レビュー」というのはおかしな表現で、リリース前のものを題材にするときは「レビュー」ではなくて「プレビュー」が正しいと思います)。心なしか今回私も含めてですが明らかな完売候補アイテムが見当たらず、「マストバイ」と声を大にするものがなかったように思えます。挙がっているマストバイアイテムも「敢えて言えば」といったかたちのような気がしました。

製作側のテンションが下がっているのは勿論消費者にも伝わるし、販促の為の重要なファクターであるインフルエンサー達の視界にも入りにくくなっていきます。なんだか寂しいですよね。

 

今後のユニクロ&JWアンダーソンが心配

出典:ユニクロ公式オンラインストア(レディース、メンズファッションなど) (uniqlo.com)

 

メンズで言えば、現在進行形で販売されるユニクロの特別コレクションはユニクロUとユニクロ&JWアンダーソンのみ(昨年はユニクロ&ホワイトマウンテニアリングも販売されましたが今年もあるかは不明)です。クリストフルメールがディレクションするユニクロUは相変わらず堅調ですが、ユニクロ&JWアンダーソンは誰がどう見ても尻すぼみ気味。

私はいつもユニクロUとJWアンダーソンをこのように表現しています。

ユニクロU⇒ライフウェアを標榜するインラインの延長線上にある存在

ユニクロ&JWアンダーソン⇒インラインにはない尖った側面を持つコレクション

ユニクロUは多分ユニクロにとって絶対に欠かせないファクターという位置づけになっていると思います。インラインと同じベクトルだけれども、より質が良くデザイン性が程よく入っていることで幅広い層をカバーすることが出来る為です。

しかし一方でユニクロ&JWアンダーソンも同じくユニクロになくてはならない存在だと個人的には思っています。

 

出典:ユニクロ公式オンラインストア(レディース、メンズファッションなど) (uniqlo.com)

 

確かにユニクロUと比較するとマス層へのウケは若干悪いかもしれませんが、インラインにはないエッセンスがいつも多分に含まれており、面白さや新鮮さがある。ユニクロのメンズの中では唯一ファッションを愉しむという部分を担っているコレクションだと思うのです。

私は好きなのです、ユニクロ&JWアンダーソンが。それは例え(ソックス以外は)購入しないとしても、「ユニクロはこういう側面を除外せずに継続している」と思いある意味安心するという意味合いを確認することに意味があるからです(若干勝手な良い草かもしれませんが)。

ジョナサン・アンダーソンは今世界で最も多忙なデザイナーの一人だと言われていて余裕がないのかもしれないし、ひょっとすると本家JWアンダーソンの販促や自らの知名度の拡大といった、ユニクロと協働する上でのメリットは最早もうそんなになくなったのかもしれませんが、もしもこのままその内ラストシーズンを迎えるのならば寂しいとしか言えません。

特に私は年中ユニクロ&JWアンダーソンのソックスを愛用しているので、どこでソックスを買えば良いのかと言いたくもなります。

どうか終わらないでで欲しい。そう願っているし、次回こそは型数多めで傑作のリリースもある、盛り上がるコレクションになることを期待しています。

 

 

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