目次
.....RESEARCHというブランド
数年前、私は.....RESEARCHというブランドが存在していることを知りました。何でも、小林節正氏という方が代表のドメスティックブランドで、「マウンテンリサーチ」「ナーヴァルリサーチ」「ホースブランケットリサーチ」等のラインが存在する。
小林氏は東京を離れ、長野県の山で隠遁生活をしているとか(デザイナー活動をしているのだから、「隠遁」と言えるのかどうか・・・)。
何と面白い!
そして、浅学な私は知らなかったのですが、私たちが学生時代に夢中になって買い求めた「GENERAL RESEARCH(ジェネラル・リサーチ)」のデザイナーだったという。
これは「知らなければならない」と思いました。この小林節正氏と......RESEARCHは私の青春時代の「残された宿題」なのです。まずはここに至るまでの詳細を書き綴りたいと思います。是非お付き合いください。
私のファッション黎明期
私が本格的に服好きになったのは大学生になった頃だったと言って良いと思います。それまでは熊本県の中でも特に田舎にいたので、情報も少なく自分自身の感覚も洗練されていなかったため、東京等の都市圏と比較すれば全く大した規模ではない熊本市でさえも憧れの大都市でした。自分自身も本当にダサい少年で、知っているお店も「三信」あたりがいいところでした。
大学生になり熊本市に出てきて、私は一番に中心街に出かけ色々なものを見て回りました。BEAMSにもSHIPSにもその時に初めて行きました。そこには洗練された「今」があり、同時に相当背伸びしないと追いつけない距離も感じたのです。
当時(1998年)はDCブランドブームの残り香と裏原ブームの只中(東京とは少しラグがあるかもしれません)、そして安定のアメカジ人気に加え古着の勢いも強い時世でした。みんなが読む雑誌はBOON(ブーン)とSmart(スマート)が中心。私はその中ですくすくと都会のファッションを吸収して少しづつ少しづつ経験値を重ねていったのです。
ジェネラルリサーチとの出会い
・・・少し前置きが長くなりましたが、私がジェネラルリサーチと出会ったのは大学3年生の頃だったと記憶しています。
熊本の有名なドメスティックブランドを扱う路面店では、裏原ブーム時にはグッドイナフやア・ベイシングエイプ、レットイットライド、メイドインワールド系ブランド(ソフ、コアファイター、ノット等)といった同ブーム真っただ中のものを扱っていたのですが、それが落ち着いてくると段々足が遠のいていくもの。
私や周囲の仲間はアメカジに傾倒してアメカジ色の強いお店や古着屋に足繁く通うようになっていきました。
しかし、あるときから街でとあるリボンが目立つようになります。
この「ジェネラルリサーチ」と書かれたリボン。これをポーターのタンカーやグレゴリーのバックパックに着けて闊歩する若者たちが増殖。
現在よりも情報量は圧倒的に少ない当時、私や仲間たちは
「なんだ、あれは!」となりました。
BOONを見て、そのリボンのついた服が「ジェネラルリサーチ」というブランドのものだという事を知ります。「なんて格好いい・・・」
ミリタリー、ストリート、アメカジ・・・ジェネラルリサーチの雰囲気は当時私たちが追い求めているものにがっちりハマっていたのだと思います。インパクトはありつつも洗練されたスタイリングと都会的なデザイン性。
そのトレードマークは画像のような分割されたポケット。今まで見たことのないデザインと先鋭性に私たちは一瞬で心を奪われたのです。
「どこに行けば買えるのか?」
今のようにグーグルのような大規模な検索エンジンもなければ楽天、アマゾンのようなネット通販もありません。
昔裏原系のものを探しに行っていたショップは?ドメスティック、ストリート・・・あるかも。
行ったら見事にあったのです。
それから暫く私たちは寝ても覚めてもジェネラルリサーチのことを考えてしまうほどハマったのでした。
私達はジェネラルリサーチのアイテムを競うように買い漁り、身にまといました。誰がどんなコンセプトで作り、どんなストーリーのあるブランドなのかも知らずに。
何となく、ドメブラだということ、そしてやたら高いということくらいはわかっていたかと思いますが…当時の私達の感覚はそんなものだったのです…
時を経ての再会
社会人になる頃は、また色々な要素が自分の中にも加わり、仲間たちも皆似たような格好をしていた大学時代から、その傾向は分化していきました。
一人はストリート系に傾倒し、一人はトラッドな感じに。もう一人はアウトドアミックス中心、もう一人はスポーツミックスなど・・・見事にバラバラ。私は雑誌「Begin」を読み漁るようになりベーシック好きに。一番非特化型で何でもありな感じになったかもしれません・・・。
なんにせよ、いつしか皆「ジェネラルリサーチ」の「ジェ」の字も思い浮かばなくなりました。
あんなに夢中になったものがいつしか意識の彼方に放ったらかしになったまま時は過ぎたのです。
勿論、ジェネラルリサーチのアイテムは、何一つとして私たちの手元には残っていません。
時は(だいぶん)経ち・・・
昨年のこと・・・。ジャーナルスタンダードでふと気になったアイテムがありました。
「マウンテンリサーチ×バンブーシュート」
価格:14,300円 |
(過去記事でもご紹介しています)
「マウンテンリサーチ?」・・・この時点ではピンとこず・・・。マウンテンイクイップメントやアウトドアリサーチなら知っているけれども・・・
店員さんが、「昔あったジェネラルリサーチってご存知ですか?」
「うん?」「・・・知ってる・・・それがどうかしたのですか?」
「その人がやってるんですよね、マウンテンリサーチ!」
え・・・そうなんだ・・・。そうなんだ・・・。
懐かしすぎる・・・。一気に青春時代に夢中になった思い出が蘇ってきました。
しかし、どういう経緯で・・・。
......RESEARCH、マウンテンリサーチと小林節正氏
自宅に帰りリサーチ。すると、浅学だった大学時代には考えてもいなかった小林節正という人の面白さと、マウンテンリサーチチを旗艦ラインとする「......RESEARCH」というブランドの魅力が凄まじく自分の中にはいってきて、一気に「青春時代の宿題」をやり遂げることができた気がしたのです。
「ジェネラルリサーチ」が何なのかもわからずに感覚だけで身に着けていた自分の浅はかさにはずかしくなりつつも、再び小林節正氏の繰り出すあまりにもユニークな服作りに触れることができるという喜びに私は打ち震えました(少し大袈裟)。
それが冒頭文の意味なのですが、前編はこのくらいにして、詳細は後編でお伝えしたいと思います。このままでは10,000字を超えそうなので…
是非後編もよろしくお願いいたします。明日19時ににアップいたします!
後編では小林節正氏と......リサーチ・マウンテンリサーチについて深掘りするとともに所有物とおすすめアイテムのご紹介もお送りいたします。
にほんブログ村のランキングに参加しています。もしよろしければバナークリックをお願いいたします、励みになります。
今後ともよろしくお願いいたします。