アメリカンクラシックとメイドインジャパン
今回レビューするのはBJクラシックコレクションの代表的モデル「COM-510N NT」である。
アイウェアをコレクションする(コレクションするというか、所有する)に当たって、個人的にはこのBJのコンビシリーズはある意味必ず通らなければいけない道だったと思っていた。
特筆すべき点も多々あるし、矜持というか拘りというか、日本人としてというか、メイドインジャパン好きというか・・・アメリカンカルチャー好きというか、アメリカンクラシック好きというか・・・。兎に角理由はたくさんある。
メガネの世界に妙味を持ちだしてから、これは必ず手に入れなければと心に決めていた。所望のものを手に入れる事が出来た今、山中を流れる清流のように気持ちが澄んだことは言うまでもない。
BJクラシックとは
出典:ブロスジャパン公式JHP
BJクラシックは福井県鯖江市に本拠を構える株式会社ブロスジャパンが展開するアメリカンクラシック・アイウェアブランドである。
出典:ブロスジャパン公式HP
「普遍的な本物志向の眼鏡」をテーマにメガネ生産のメッカである福井県鯖江市のブランド専属の職人の手で(ブロスジャパン直営の下請け工場を所有している様をYouTubeで視聴した)一本一本丹念且つ精巧に作製されている。
出典:ブロスジャパン公式HP
ブロスジャパンは2001年に浜田謙氏によって設立されている。
こちらの記事でも触れたアメリカ三大アイウェアブランドの一つにしてアメリカ最古のアイウェアブランドと言われるアメリカンオプティカル社の日本総代理店となり、プロデューサーとしてアメリカンオプティカル社の企画製造を任されることになった浜田氏は、そこでクラシックアイウェアのデザインやアイデンティティを学び、その後2004年に自らがクリエイティブディレクターとしてBJクラシックコレクションを立ち上げた。
出典:ブロスジャパン公式HP
BJクラシックコレクションは、アメリカンオプティカルのデザイン・精神と、世界最高峰の鯖江の技術が合わさったハイブリッドなアイウェアブランドと言えるのである。
星野源の話
出典:ミナミメガネ
過去にも少しだけ触れたが、私は星野源に憧れている。
とてもとても好きだ。
ファッションもセンスも好きだし彼のアイデンティティにも深く感銘を受けている。
それはもう、兎に角好きなのだ。
出典:ブロスジャパン公式HP
「逃げ恥」と「恋」でブレイクした時ではなく、じわじわと世間から注目され始めたアルバム「エピソード」、「ストレンジャー」リリース時でもなく、そのずっと前から好きだった。
紅白歌合戦の常連になるほど国民的な存在になった今、一見洗練されて雰囲気も変わったように見えがちだが、エッセイ「いのちの車窓から2」を読むと、彼のマインドは昔からちっとも変っていないことが良くわかる。
・・・このままだと、星野源の話で終わってしまいそうなのでこの辺りでやめておいて・・・。
多くの芸能人・著名人がBJのアイウェアを愛用していることは良く知られているが、星野源もその一人で、「POP VIRUS」のMVでも今回レビューするBJのCOM-510N NTを着用している。ブラック×アンティークゴールドのカラーでレンズをブルーに換え、クールな印象になっている。
(奥様の)新垣結衣、石原さとみ、岡田将生、朝倉未来、佐藤浩市・・・枚挙に暇がないほどBJの愛好家は多いが、それだけ品質への信頼とデザイン性の高さへの定評に間違いはないということが言えるだろう(老若男女と幅広い層に支持されているということも特筆すべき点だ)。
・・・いや、はっきり言おう。今回、BJを選んだ理由の一つは間違いなく大好きな星野源が着用しているからである。ミーハーだと思うなら笑ってもらって良い。そういう単純さも含めて私の審美眼でありセンスなのだ。
BJクラシックコレクション/COM-510N NTレビュー
それではBJクラシックコレクションのCOM-510N NTをレビューしていこう。
カラーはC-16-1(ダークデミ-ゴールド)になっている。
余談のようになるが、どうも私はカラーで言うとブラックよりも(ブラウンを基調とした)デミやササ等のカラーが好みのようだ。質の良いアセテートだとこの手のカラーは奥行きが出て良いしあまりカチッとせず優しい雰囲気になるとも思う。
コンビフレーム
品番「COM-510N NT」の「COM」は勿論コンビフレームであることを現わしている。
リムはアセテート(カラーによってはセルロイドの場合もあり)、テンプルはピュアチタン。デザイン面では如何にもアメリカンクラシックな雰囲気が満点。セルフレームとメタルフレームの良い所取りになっている。やはり改めて見るとコンビフレームは程よい変化が付けられて良いと感じざるを得ない。アセテートの質感は高く奥行きが感じられ、テンプルのピュアチタンは軽くてしなやかさがあり、鈍い光沢を放つ。
控えめな彫金も好印象。決して主張はしすぎず、でも高級感は感じられる。
玉形(シェイプ)
(真ん中がCOM-510N NT)
シェイプについてだが、アイウェア専門店等の商品説明を見ると「ボストンシェイプ」と表記されている事が多い。
ただ、購入したショップでは「ボスリントンシェイプ」だと言われた。
所有しているメガネを並べてみたが、上がボストンシェイプ(金子眼鏡)、下がウェリントンとボストンの中間的性格のボスリントン(MOSCOT(モスコット)レムトッシュ)となっている。
ボストンシェイプとは下が逆おにぎり型になっているのが特徴で、ウェリントンは逆台形。ボスリントンはボストンとウェリントンの中間。
私が思うに、真ん中に置いてあるBJのCOM-510N NTは「ボストンとボスリントンの中間的なスタイルのシェイプ」と言えるのではないだろうか。つまり「ボスボスリントン」・・・。シェイプの下部がボストンよりもなだらかな曲線になっており、ボスリントンよりもボストン寄り・・・。」うん。ボスボスリントンで決まりだ。
・・・何にせよ、目元を華やか且つ柔和に飾り、しかしクラシックさも漂わせる。極めて素晴らしいシェイプだと言える。
智にははBJの意匠があしらわれていて単純に格好良い。
因みにサイズは48のワンサイズ展開。バリエーションで他サイズも存在するが基本的には当品番はワンサイズである。
その他ディテール
ブリッジはテンプルと同じピュアチタン。細かい彫金が施されている。
裏から見るとねじパーツがあることが分かる。ここが緩む事があるので締め直しが必要だという点が唯一と言って良い難点のようだ。ただ、こういう面倒臭さが又愛おしくなるような気もする。
ノーズパッド(クリングス)はプラスティック製。クリームカラーでクラシカルなデザインだ。勿論フィット感もグッド。
調整(フィッティング)
今回路面のセレクトショップ(BJクラシックコレクションの正規取扱店)で購入したのだが、今までにない位細かにフィッティングをした貰った。
画像を見て頂くと分かると思うが、左右のテンプルの高さが全く違う。
「いつも左耳の後ろが痛くなりませんか?」と言われたのだが、要するに左右の耳の高さが全く同じ人間はそうは存在しないというのだ。目や口角、肩等すべてのパーツはアシンメトリーで、耳も勿論そうらしい。
事実、私は所有しているどの眼鏡を掛けても若干ではあるが左耳に違和感があった。・・・やはりプロは凄いなと感心してしまった。
勿論クリングスの調整も細かにしてもらい、お陰でフィット感は過去最高に良好なものになった。
装着イメージ
装着してみるとこんな感じ(錚々たる愛用芸能人達とは比較対象にならないことくらい勿論分かっているので野暮な詮索は御免被りたい)。コンビフレームなのでやはり横から見た時が特に特徴的だ。
前項で述べた「ボスボスリントン」型のシェイプは柔和さとクラシックさが絶妙に入り混じっている。リムとテンプルの素材・デザインが異なるため、見る角度によって異なる印象を醸す。
一般的にセルフレームはカジュアルで柔らかい印象になり、メタルフレームはフォーマルで知的な印象を付与する。リムは柔和でテンプルで締めるといった感じだ。
まとめ
今回はBJクラシックコレクションのCOM-510N NTをご紹介した。
アメリカンオプティカルの日本総代理店としてのスタートから鑑み、「日本のアメリカンクラシックアイウェアと言えばBJ」という概念に異論はないだろう。そしてそれを作っているのは世界最高峰の技術を持つ福井県鯖江の職人。全く以て隙のないブランドである。
アメリカンクラシックの潮流を感じさせるデザインが真骨頂で、様々なアプローチを見せているBJクラシックコレクションだが、(私のように)最初の一本をと考えているならばやはり定番中の定番であるCOM-510N NTがおすすめだ。
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