「ロゴドン」
出典:BUYMA
ブランドロゴがドーンと主張しているアイテムが幅を利かせている背景には、近年のSNSの浸透が一役買っていると思います。インスタグラムやツイッター等でハイブランドやラグジュアリーブランド等を着ていることをわかりやすく伝えるためには、ロゴが主張しているアイテムは極めて容易。ある意味理に適っています。
今回は、「ロゴドン」アイテムがダサいのか?正しい選び方とは?という内容について述べていきたいと思います。
ロゴドンアイテムは何故リリースされるのか
出典:BUYMA
①販促
何故ロゴドンアイテムが絶え間なくリリースされるのかという点についてですが、まずは販促という理由に他なりません。ハイブランドやラグジュアリーブランドが売り上げを稼ごうとする際に、それが最も手っ取り早く、一般的な層の喰いつきも良い。
本来デザイナーがその感性とセンス、知識等の総合的な要素を以てコレクションを発表するのが伝統的なラグジュアリーブランドの在り方ですが、コレクションやルックで発表されるアイテムに関しては一般的な層に対しては到底理解できないような奥深い世界観が拡がっています。
服好きや富裕層の趣味と言う界隈のみにターゲットを絞っても、それではなかなか経営規模は拡大していかないし販促にも繋がらない。だからブランドロゴ自体をデザインとして用いるのです。
②SNSへの順応
先述したように、SNS全盛の時代への順応と言う点も見逃せません。
昨今のビジネスでは、SNSの存在を抜きにしては成功は語ることはできません。わかりやすくブランドロゴを強調しているアイテムを拡散してもらうという構図が出来、この上ないブランドの宣伝になります。更にそれが影響力のあるインフルエンサーならば更に言うことなし。
③ノームコアの終焉
長年続いてきたノームコアの潮流。ノームコアとは「究極の普通」を意味し、シンプリシティ、ミニマリズムを軸に、デザインレスだけれども格好良いモノに焦点が当て続けられてきました。
最近ではその反動が少しずつ出始めてきており、デザイン性のあるものにスポットが当てられ始めています。
ロゴデザインの載っているアイテムに関しても、例に洩れてはいないでしょう。
ロゴドンアイテムは何故買われるのか
出典:SAKAZEN
①アピール
まずはアピールと言う側面でしょう。
ハイブランド、ラグジュアリーブランドを身につけているという主張。これは「違います」と言い切れる方は少ないのでは?
例えばバレンシアガやセリーヌ、グッチ等のラグジュアリーブランドを身につけていることを、ロゴドンデザインのTシャツやスウェットを以てアピールする。一目で「なかなか簡単には買えないものを買える人なんだ」という周囲の評価を得ることが出来る。理に適っているし、賢くないということが全くない理に適った思考です。
服好き以外の人間にとっては、ロゴがないアイテムだとどこのモノなのか分かりませんからね。シルエットを見て「バレンシアガだ!」生地を見て「セリーヌだ!」とわかるのは極々一部の服好きのみ。ロゴが付いていないとアピールするのは困難です。
②満足感
①の続きのようなものですが、ある程度成功を収めてこのブランドが着られているという満足感が得たい。これも大いにあるでしょう。
服を着ると、勿論周囲からも見られることになりますが、自分自身の高揚感という観点も大いにあります。もしかしたらアピールよりもこちらの方が大きいのかもしれませんね。そういう場合もロゴドンアイテムの方が脳に伝達する具合がいいのかもしれません。わかる気はします。
③着こなしが簡単(だと思われている)
ロゴドンアイテムは。「簡単にオシャレになれる」と思われている節があります。服に興味がなくとも、ハイブランド、ラグジュアリーブランドのロゴの付いているアイテムを着ると、何処かオシャレだと思われるのではないか?わかる気はしますが、それは少しずれていると思いますよ。
④リセールが良い
車の話をしましょう。
最近は特に、新車を買うときにリセール価格を気にして購入する人が多いとか。
例えばトヨタのアルファードやランドクルーザー、ランドクルーザープラド等は、買って一年くらいで手放すなら、下手をすると購入時の価格以上で売ることが出来たりすることもあるそうです。「賢い車の買い方は、アルファードやランクルを一年くらいで乗り継ぐことである」みたいな格言?があるほどの様子。
私も車は好きですが、確かに賢いかもしれないけれど、そこに何か愛のようなものを感じません(個人的な所見です)。
それと同じで、わかりやすいアパレルアイテムも、リセール時に査定が高くなる傾向は極めて強いのです。それはつまり需要があるからであり、売りやすいからですよね。
なので、ロゴドンアイテムを購入し、暫く着て、二次流通に出すといったサイクルを繰り返す方が多数いらっしゃる。まあ、それもまた需要だと言えなくもないですが、「服好き」のすることではありません。だからロゴドンアイテムは「ダサい」と言われるのかもしれませんね。
ロゴドンアイテムはダサいのか
出典:BUYMA
ここからが重要です。ロゴドンアイテムはダサいのか?
結論から言いましょう。決してすべてダサいわけではありません。
次項より、ロゴドンアイテムの選び方について述べます。
ロゴだけで選ばない
ロゴドンアイテムだもの。ロゴで選ぶでしょう?
確かにそうでしょう。でも、服というものは一部分だけを見て買ってはいけません。ロゴだけではなく、素材はどうか、シルエットはどうか、ディテールはどうか。
選ぶ要素の中の一つとしてロゴがある。そういう場合、きちんとした選び方をしていると言えます。
要するに、「結果」ではなく「過程」が大事という事。「様々な要素をきちんと勘案し、その結果ロゴドンのデザインだったが気に入ったから買った」。これが正しい選び方だと言えるでしょう。
コーディネートを考える
ロゴドンアイテムを選ぶにしても、他のコーディネートするアイテムとの合わせをきちんと考える必要があります。アイテム単体で考えると格好良くても、それだけが浮いてしまうとダサくなってしまう。他のどんなアイテムにしてみても同様のことが言えますが、これが極めて重要。
また、ハイブランド、ラグジュアリーブランドのロゴアイテムと合わせるなら、それと雰囲気がマッチするものを選ぶようにしましょう。他のものと釣り合いが取れていないと極端に浮いてしまうし、おかしなことになってしまいかねません。
中途半端なブランドのものを選ばない
ロゴを強調する際のメリットは(それが良いことかどうかは別にして)先述した様に色々な意味でマウントが簡単に取れてしまうことです。
しかし、価格が安いもののロゴドンアイテムを着用して強調するなら、効果は逆になってしまいます。それ位ならばしない方が良いでしょう。極端に言えば、「GU」や「ユニクロ」というロゴが(実際にはないですが)ドンと載っているTシャツを誰が着たいでしょうか。私はGUもユニクロも着ますが、それは嫌です。
どうせロゴで強調するならばせめて名のあるハイブランドやラグジュアリーブランドにしておきましょう。
まとめ
出典:BUYMA
述べてきたように、ロゴドンアイテムもダサくならない選び方は存在しています。ロゴドンの部分がもしなかったら、これを選ぶだろうか・・・そんな感覚で選ぶと本質が見えてきます。
本来ラグジュアリーブランドの多くは伝統と揺ぎ無い基盤を持っていて、ロゴの力ではなくデザインや使用している素材、そして世界観こそが本質的な部分です。
簡単にラグジュアリーブランドの気分が味わえる部分はポジティブではありますが、それはほんの入り口に過ぎず、その先に拡がっている世界は果てしなく広大だという事も理解しておかなくてはいけません。
出典:BUYMA
因みに、私もロゴの入ったアイテムを全く着ないかというとそうでもありません。しかし先述したように、ロゴ以外の部分を勘案して選んでいるつもりです。あと、ワンポイントは非常に好きだったりもします。
世間の潮流に呑まれ過ぎることなく、自身の価値観を以て服を選べるようになりたいものです。
おまけ
おもろい寝方!
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