格別の個体を発見。しかしサイズ感という壁が・・・
先日古着屋で、ブルックスブラザーズの半袖シャツを見つけました。
世界最古のブランド(諸説あり)であり、ボタンダウンシャツを世界で初めて開発したブルックスブラザーズ。アメリカントラッドの頂点に君臨するブルックスのシャツは服好きならほぼ例外なく大好物出し一目置く存在。
美しいディテール、基本にして至高なシルエットは半袖というイレギュラーさも全く感じさせない気品に満ちています。生地も勿論上質なスーピマコットン100%の滑らかなオックスフォード。王道中の王道。
しかも、メイドインUSA。
しかし・・・サイズが・・・普段リラックスフィットを嗜む私でも流石にデカすぎる。18 1/2-36表記は公式のサイズチャートにも載っていないデカさです。2XLとか3XLとか、そのくらいなのだろうか・・・。
実際に試着してみると、身幅や袖ぐり、袖丈は何とかいけるけれど、如何せん身丈が・・・。さすがに長すぎる。
90年代くらいの個体と推測され、状態はほぼデッドストックに近い。そしてアメリカ製。3,990円は破格と言えます。
しかし、サイズ感が合わないというのは致命的。サイズ感はコーデの命ですからね。
諦めようか・・・。
一か八か
しかし、どうも諦めがつかない私。
挙動不審だと思われても仕方がない程何回も試着します。
どうにかならないものだろうか・・・。
熱湯で洗濯して、高温で長時間乾燥して縮ませてはどうか・・・。
若干は縮むでしょう。しかしそんなに劇的には変わらない筈です。このシャツはそのくらい圧倒的なビッグサイズ。恐らく根本的な問題は解決しないでしょう。
名残り惜しいがここでお別れだ・・・。
・・・いや。そうだ。一か八か・・・。
私はシャツをレジにもっていき会計を済ませました。
そう。一か八か丈詰めをしてみることにしたのです。
お直しマルシェ
自宅にいったん持ち帰り、ほぼほぼ黄ばみはなかったのですが念のために襟袖の汚れを落とす為専用の洗剤で洗濯。勿論古着なので若干のくすみがありましたが気にならないほどになりました。
さて、改めて平置き採寸してみると・・・
肩幅 52㎝
袖丈 30㎝
身幅 67㎝
身丈 85㎝
やはりかなりのビッグサイズです。
その後すぐに近くのショッピングモール内にあるお直しマルシェに持っていきました。
裾のラウンドカットを依頼。2,480円とまあまあな出費にはなりましたが、致し方なし。
この10㎝というのはほぼほぼ勘。というのも、全体のバランスがどのようになるのか想像しにくかったからです。
但し、とは言ってもある程度計算は立ててはいました。全体のビッグなサイズは残しながら丈は一番下のボタンの少し下のところまで詰める。折り曲げて合わせてみたところ、新鮮なバランスに見えました。
ボトムスと違い、シャツはそうやって合わせてみても身幅の感覚も分かりにくいので、まさしく一か八かではありましたが。
唯一残念だったのは画像の前立て部の品質表示タグが切れてなくなってしまうことでしたがまあしょうがないですね。
唯一無二のブルックスブラザーズ・カスタムフィットポロカラーシャツ完成
数日後受け取りに。やはり若干ドキドキ。信頼していないわけではないのですが、ちゃんとできているのか、そして計算していたとはいえ実際のバランスはどうなっているか・・・。
こちらがお直し後。
うーーーむ・・・。
良いかもしれない。
勿論アンバランスです。一番下のボタンがこの位置になっていますしね。しかしこれは想定内。
お直し屋さんもやはり凄いですね。ラウンドカットの様も完璧です。
採寸してみましたが、きちんと注文通り着丈が85㎝⇒75㎝になっていました。
吊るしてみると分かるのですが、全体的な作りがビッグで身幅のみが短め。ブルックスらしい襟の綺麗な角度はそのままに、かなり現代的なシルエットのシャツに生まれ変わっています。
大胆に太い襟ぐりと6分くらいの長さの袖丈。あたかもドルマンスリーブとも見えかねないこなれた雰囲気。
身幅も何せ67㎝もありますからね。リラックス・・・というよりは完全なオーバーサイズ。しかし私の計算ではこのサイズ感が白シャツのフォーマル感を打ち消し、クラシックさは残しつつも今っぽい着こなしに対応する唯一無二のカスタムフィットになり得ているはずなのです(少し計算通りに行くか心配はしましたが)。
着用イメージ
サングラス:MOSCOT(モスコット)
シャツ:ブルックスブラザーズ
パンツ:Jackman(ジャックマン)
シューズ:ニューバランスM990V6
如何でしょうか。
イメージ通りです。これは最早アメトラの頂点に君臨するブルックスブラザーズの提案するシャツというわけではないかもしれないですが、私が着たかったオックスフォードのBDシャツそのものです。
そもそも私は白シャツが苦手。どうしても(生地が綺麗であればある程尚更に)フォーマル感が漂ってしまう事が大きな要因なのですが、これだけ大幅なサイズアップをすればカジュアル感が増してその問題が軽減されます。
しかし如何せんそうなると着丈が長くなってしまう。タックインを前提に作ってある為、ブルックスブラザーズのものもラルフローレンのものもタックアウトするとそうなるのです。
なので今回のカスタムはタックアウトしてカジュアルに着たい私にとっては理に適っている。初めに計算していたのはそういう部分でもあるのです。
ブルックスブラザーズの上質なスーピマコットンのオックスフォード生地をオーバーサイズで着る。何ともある意味贅沢ではあります。
まとめ
今までボトムスの裾上げは経験していても、シャツの裾を直したことは初めてでした。ラウンドカットは難易度が高いのではなかろうかと思いますが、当たり前ですがお直し屋さんは凄いですね。
先述したように、ブルックスブラザーズのドレスシャツは裾が元々長め。タックインを想定して作られているからです。
私は白シャツをプライベートでほぼほぼ着ませんが、丈詰めをしたブルックスブラザーズをこれから愛用しそうです。
決して二枚と存在しないバランスに仕上がったこのメイドインUSAのポロカラーシャツ。私だけの逸品です。
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