ニューバランスM990V6を手に入れた
昨年(2022年)遂にローンチされたニューバランスM990V6。
ニューバランスを象徴するフラッグシップモデルである990シリーズの最新モデルが久方ぶりに販売開始となり、巷では大きな話題になっていました。
私としては、別に990を追いかけていたわけではなく(どちらかというと1000番台派)、異様なほどの熱を帯びる市場の動きを俯瞰してみていた様相でした。
しかし、最近になってその熱も沈静化傾向気味になり、ふと冷静になった瞬間、殆ど衝動的に「買ってみよう」という感情が芽生えたのです。・・・何とも不思議なものだと我ながらに思いました。
既に1か月余り履いたので、履き心地、サイズ感、コーデ等徹底レビューしたいと思います。
「ダサい」「イマイチ」等という評判もあるモデルですが、その真相は如何に?
ニューバランス990シリーズとは
出典:ニューバランス公式HP
ニューバランスの990シリーズは初代のv1が1982年に初登場しました。「990」は「1000点満点中990点の出来」とし、さらに残りの100点は「今後の進化の余地」であると謳っているシリーズ。ロマンティックなネーミングだ!
アップデートモデルに関しては(1300⇒1400⇒1500といった具合に)ナンバリング自体が更新されていくのが通常ですが、ニューバランスのモデルの中でも数少ないナンバリングの後の「v(ヴァージョン)」のナンバーを増やしていくことで単一モデル自体をシリーズ化しているのが990です。
990v6は同シリーズ誕生から40年のアニバーサリーイヤーにリリースされた6作目という事になります。
出典:ニューバランス公式HP
ただし若干ややこしいのは990シリーズのみが連続してリリースされたわけではなく、その間で996や991、992、993と言った名作モデルのリリースも挟んでいるという点。例えば990V3よりも991や992の方がリリースは早いという事になります。何というややこしさ!
ともあれ、ニューバランスの並みいるモデルの中でも屈指の人気を誇る990シリーズの最新作こそがV6であり、99xシリーズの括りで言えば14作目という事になります。また、2022年にニューバランスのMADE(メイド)シリーズ(メイドインUSAコレクション)のディレクターに就任したテディ・サンティスが手掛ける初めての990という点に於いても注目が集まったのでした。ニューヨーク発のブランド「エメレオンドレ」を手掛けるテディ・サンティスのディレクター就任後、ニューバランスのメイドインUSAシリーズは既存のモデルに革新的なカラーリングを施したアップデートモデルを数多くリリースし、また一つ同シリーズの時計の針を進めた感がありますね。
因みに近年のニューバランスは若干1000番台を置いてけぼりにして、990番台(990や991,992)をフラッグシップモデルに据え、2002Rや1906等のアジア生産で安価に購入できるミドルシップモデルを主力に置いている印象を受けます。574や996は最も親しみやすいニューバランスとして立ち位置は変わっていないようですが・・・。今回990V6を購入しておいて何ですが、1300や1400、1500のことも忘れないで欲しいです。特にそろそろMADE IN USAのM1300の復刻などいかがでしょうか?
是非過去記事も宜しくお願い致します。
ニューバランスM990v6レビュー
それでは実品をレビューしていきましょう。
概要
先述したように、(2023年現在)ニューバランスの現在の最高峰のテクノロジーと最高のデザイン性が凝縮されたモデル「M990v6」。今回購入したのは久々にニューバランスを象徴するカラーであるグレー(GL6)。正直なところ、v6はブラックもかなり格好良いので迷いましたが、散々逡巡した末にグレー(GL6)を選択しています。購入方法は実店舗で試着してサイズ感を確認した上でオンラインで購入。価格は別に変りませんでしたがタイミングの問題です(後、ポイントが欲しかったのも少しだけあります・・・)。購入価格36,300円。
アッパーデザイン(カラー使い)
ニューバランスはグレーカラーを自らの象徴的なカラーリングと謳っています。それだけ自信があるという事なのでしょうが、ご覧のように、「グレー」と言ってもライトグレー、チャコールグレー、メタリックグレーといった種類の異なるグレーを組み合わせて使用することが多い特徴があります。やはり改めて特段の拘りを感じますね。
特にこのv6はその特徴が顕著で、あらゆるグレーをふんだんに使用し、のっぺりとした雰囲気を一切感じさせません。これにより立体的な印象が付与され、デザインに奥行きが出来、如何にも手が掛かっている印象から高級感も感じさせられます。
また、それぞれのパーツごとに素材も変えています。縁どりはピッグスキンスウェード(このスウェードが絶品)、アッパーのチャコール部分はスムースレザー、ベースはナイロンメッシュ。勿論プラスティックパーツもありますが、この組み合わせで表現される独特な世界観は他のメーカーのシューズにはなかなか見られない仕様だと思います。
「N」ロゴにしても、一旦ホワイトのレザーが縫ってあり、その上から更に若干小さめのライトグレーのパーツが貼ってあるという拘りよう。この仕様により奥行きが出て、より洗練されたデザインへと昇華されているのではないかと思います。
アッパーデザイン(ディテール)
後述しますが、990v6はかなり分厚いミッドソールを用いた「ダッド」な雰囲気のシューズになっていますが、各所の流線形にデザインされたライニングの効果で極めてバランスがとれたデザインになっています。このシューズに角張った箇所はなく、全てのデザインディテールが流麗なスタイリングを示しており、それによってスマートでほっそりとした形に感じられるよう設計されているのです。
シューレースを外したところ。タンさえも細かい切り替えが。本当に至る所に切り替えがあって凄味さえも感じてしまいますね。こんなところまで切り替えなくても良さそうとさえ思ってしまいます。
ヒールにはMADE IN USAの刻印。
ニューバランスのMADE IN USAシリーズは全て本国アメリカの職人の手で製作されています。彼等の矜持が詰まったニューバランスの誇る最高峰のシリーズこそが「MADE」なのです。
ミッドソール
990v6の最大の特徴といえばこの分厚いミッドソール。近年のトレンドである「ダッド」の流れを汲んでいるようです。
私は厚底のシューズが苦手で、特に避けていたのですが、実はスタイリング上足元にボリュームが欲しい時はあるにはあるのです。
990v6は先述したように、流線形のライニングを多用することでボリューム感のあるフォルムとのバランスを取っているデザイン。実は今回このシューズを購入した理由はここだったりするのです。私のようなボリュームのあるシューズが苦手な大人でも履ける洗練されたダッドシューズ。それこそがニューバランス990v6だと言って良いかもしれません。
搭載テクノロジーと履き心地(歩き心地)
その時々の最先端テクノロジーを搭載するニューバランスの990シリーズ。今回のV6に搭載されているのはFUEL CELL(フューエルセル)というテクノロジー。和訳すると「熱可塑性ポリウレタン」と言って、最先端の反発性能を持った素材とのこと。これがミッドソールに搭載されており、実際にニューバランスと契約するトップアスリートからも絶大な信頼を得ているとの事(そういえば大谷翔平選手もニューバランスの契約選手です!)。
普段滅多に走ることがない私にとっては流石にオーバースペックかもしれませんが、確かに踏み心地は凄いですよ。v6は地面をほぼ感じません。
フワフワしているけれどしっかりと足を運んでくれる。確かにこれまでのニューバランスの中でも抜きんでているかもしれません。凄い!
サイズ感
こちらのウィズはD。やや細身になります。私はニューバランスはDウィズが昔から丁度良いのですが今回もピッタリでした。
普段アディダスやコンバース等の一般的なスニーカーは大体27㎝を選ぶ事が多いのですが今回も27㎝を選択。試着した際に26.5㎝だとやや締め付けがきつい気がしました。
因みに現在シューレースをThis is…(ディスイズ)のストレッチシューレースに換えています。一番上まで通して履きたいけれど都度シューレースを締め直したくないからです。This is…のエラスティックシューレースは本当に素晴らしいので、是非!
カラーもライトグレーを選択したので雰囲気的にも一体感が出てバッチリでした。
コーディネート
キャップ:ミスターオリーブ×ラカル
トップス:ヘインズ(古着)
パンツ:Jackman(ジャックマン)
シューズ:ニューバランスM990v6
今回はリブスウェットパンツと合わせましたが、ワイドパンツとの相性も良いと思いますし、バランスの取れたデザインなので、意外と万能選手になってくれるのではないかと思います。テック系との相性も良さそうだし逆に古着にも合わせることが出来るでしょう。
何と言ってもこの履き心地。車通勤なので日常の中でそんなに長い距離を歩くことは少ないのですが、何かそういったシチュエーションの場合は必ず起用することになるでしょう。
因みにM1400、M1500の2足も所有していますが履き心地、歩き心地はさすがにこちらに圧倒的に軍配が上がります。
まとめ
色々逡巡した挙句、結局ヴァンズやコンバース、アディダスのローテク等を履いてしまうのが最近の傾向だったので、日々の選択の幅が拡がったし、990v6の履き心地の良さには諸手を上げて賞賛するほかありませんでした。
ニューバランスのフラッグシップモデルなのでそこそこ値は張りますが間違いなくその価値はあると言って良いでしょう。
圧倒的な数のファンがいる99xシリーズなので、v6リリース後は当たり前のように論評の嵐が吹き荒れ、中にはそのデザインを酷評するものも多くありました。
個人的には実は前身の990v5をあまり好きにはなれなかったのですが、v6のデザインには概ね賛成しています。
分厚いミッドソールが賛否分かれるところのようですが、その分シャープな印象を付与する流麗なデザインが用いられていて、非常にバランスの良いデザインのシューズに仕上がっているように思えます。実際に使ってみると、非常に現代的で洗練されているデザインになっているという事は実感できると思いました。。
こういう類のシューズは余り綺麗に履きたいと考えずにガンガン使いたい派なので、ヘビーに日常履きしたいと思います。
ダサい?イマイチ?とんでもない。高い満足度になること間違いなしの極めておすすめな1足です。
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