面白い古着を見つける楽しさ
最近、スウェットシャツを探していました。
- 現行の綺麗なものよりも味のある古着の方が気分。
- 古着っぽい、アメカジっぽい日本発のブランドもたくさんあって格好良いが、今回は折角だからアメリカ企画のものの古着で探したい。
- 無地ものにやや食傷気味な気分だったので、久方ぶりにプリントものなんかどうだろう。
- 王道ならチャンピオン(リバースウィーブ)だけれどももう少し他に無いかな?
- カレッジロゴ等のスタンダードな物よりもフォトプリントなどが気分。できれば格好良くも面白いものはないかな?
古着屋でそんなニーズにピッタリな一枚を見つけました。これはなかなかの珍品。ですがストーリー性に秀でていて、ヘインズのボディも秀逸な逸品です。
次項からじっくりご紹介していきます。
プリントの詳細
まあ何と言ってもこの古着のミソはこのプリント。
これ、1986年にアメリカの雑誌(週刊誌)「TIME」の1月27日号の表紙がプリントされています。
この時の表紙になったのは日本のブランド「イッセイミヤケ」で、「Chenging Clothes(衣服の変革)」というタイトルで記事が出たことによるもの。
日本が世界に誇るデザイナー・三宅一生が手掛けるイッセイ・ミヤケの哲学やものづくりの精神・姿勢が掘り下げられた記事となった「衣服の変革」。当時、まさしく三宅一生が世界基準のデザイナーであるということを証明する記事となったようです。TIMEの表紙を飾ったのは勿論イッセイミヤケがニューヨーク発のブランドだという事も大いに関係ある事柄ではあるでしょうが。
昨年(2022年)惜しまれながらも同氏は逝去されましたが、このタイミングでこの古着に出会ったのも巡り合わせだったように(勝手に)感じています。
それにしても、イッセイ・ミヤケが飾ったTIMEの表紙をプリントデザインにそのまま持ってくるというアイディアの斬新さ。単純にそのデザイン自体の格好良さも感じていますが、正直に言って一目でおちてしまいました。素晴らしいです。
因みに、このアイテムがイッセイ・ミヤケのプロダクトかというと実は違います(笑)。私も最初に見たときはボディがヘインズのもので、イッセイ・ミヤケがデザインしたものなのかもと思ったのですが、これはあくまでも90年代のヘインズのアイテムだという事でした。映画などの記念アイテムならばそんな勘違いは起こさないですが、イッセイ・ミヤケ自体がファッションブランドですからね。
逆にそこが面白いところなのですが・・・。
10,000円弱で購入しましたが、イッセイ・ミヤケのものならばあと10,000円~20,000円くらい足さないと買えなかったでしょう。
生地
というわけでボディはヘインズ。今もなお続くヘインズの代名詞の一つ・アルティメットコットンです。
アルティメットコットン・・・究極のコットンと名付けられたヘインズの自信作で、素材は9.7ozのコットン90%と10%のポリエステルの混紡になっています。
裏地は起毛になっていて、丁度良い塩梅の厚みと扱いやすさ、そしてまずまずの保温性が担保されている、如何にもヘインズらしい生地。
90年代古着なので30年以上前に作られたものということになりますが、ほぼほぼ劣化が見られないあたりを鑑みてもその耐久性の高さが窺い知れるところといえましょう。
ディテール
アメリカ古着らしく(生産はホンジュラスですが)身幅広めで袖ぐりに余裕があり、袖丈も長め。そして身丈は若干短めのボックスシルエットになっています。
アメリカ古着のサイズ感は個人的な好みにも合っているのですが、特にこのスウェットのシルエットはドンピシャでした。標記サイズはL。
リブは緩めでバインダーネックも程よい開き具合。実はリブが締まり気味で太めのバインダーネックはちょいと苦手なのでこの辺りも良い塩梅でした。
コーディネート、サイズ感
トップス:ヘインズ(古着)
パンツ:ハバーサック
173cm61㎏でLサイズを着用。
ワイドチノとポストマンオックスフォードで合わせてみました。一般的に想像するスウェットシャツよりはほんのり薄手で非常に着まわしやすい生地感だと思います。後、最近いつも述べるのですが袖リブ付近に溜まりが出来るサイズ感が好きなので、袖丈と袖ぐりの長さ、太さに拘ってトップスを選ぶことが多いのですがこの辺りもドンピシャ。90年代のものですが近年のトレンドに近いサイズだと思いました(これは必然の事)。
カレッジロゴ等のアメカジの定番プリントも良いですが、一味違った雰囲気を醸しているのではないかと思っています。
そのまま無造作に綺麗目なコートを羽織ってみるところをイメージして購入したのですが思った通りの感触でした。
カバーオールやダウンジャケットなどのカジュアルなアウターも良いですが、敢えてウールコート等の綺麗目なものと合わせることでほんのり個性を主張したいという思いがあります。単調になりがちな秋冬のコーデにいい具合のアクセントを与えてくれそうですね。
まとめ
まじまじとプリントを眺めていると、本当に三宅一生氏は偉大だったんだなと思いを馳せてしまいます。
常に革新的でスケールが大きいけれど、その根幹にあるのは確かな物作りの精神。世界から見たときにイッセイ・ミヤケが持つ矜持は極めて魅力的だったということがこのTIMEの表紙を見ているとひしひしと伝わってきます。
そんなイカしたプリントを載せたこのスウェットと出会えて良かったというのが率直な感想です。一点ものである古着はまさしく一期一会。ピンときたものを見つけたら、手に入れるのが得策なのです。
特に古着を探すときは個性的で面白いモノを探すのが好きなので、そのうちまた購入品が紹介できたらと思っています。
気付けば結構多くなった古着カテゴリーの記事。良ければ読んで頂くと嬉しいです。
今回ヘインズの古着スウェットをご紹介しましたが、ヘインズのスウェットは古着で探すとお手頃で良いモノがたくさん見つかります。良ければチェックしてみてください。
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