スウェットシャツはチャンピオンだけじゃないぞ
私達の日常生活に欠かせないカジュアルウェア、スウェットシャツ。
スウェットシャツと言えば何と言ってもアメリカのチャンピオン製の物が有名で、スウェット=チャンピオンの等式は特に古着好きやアメカジ好きの間では不文律になっているといって過言ではないでしょう。
これはチャンピオン社が開発したスウェットシャツが縦方向に縮む事を防止するために、本来縦に使用される生地を横方向に使用する製法である「リバースウィーブ」が余りにも有名だからだと思います。チャンピオンのリバースウィーブは年々価値が高まっており、最近では気軽に手が出しにくいほどの価格に(一昔前では考えられませんが)。
確かにチャンピオンの功績とリバースウィーブの歴史的価値の高さは圧巻で、実際に実物を拝むとその圧倒的な雰囲気はまさしく「キングオブスウェット」と呼ぶに相応しいものだと言わざるを得ません。
でも、なにも優秀なスウェットを作っているのはチャンピオンだけではありません。アメリカの他の多くのブランドも良いスウェットを作っているし、言うなればチャンピオンのリバースウィーブのように価格高騰しきっていない名作を多く輩出しています。
今回は今カテゴリーに於いて余りにも大きい存在であるチャンピオンの陰に隠れているからこそ狙い目になっている、チャンピオン以外のブランドをご紹介します。
敢えて、スウェットシャツをチャンピオン以外のブランドで探してみるのも面白いかもしれませんよ。
古着スウェットおすすめブランド5選
①ラッセルアスレティック
出典:楽天
まずはラッセルアスレティック。実はスウェットシャツの原型となる物を開発したブランドは何を隠そうラッセルアスレティックなのです。チャンピオンと思いがちですが、これは覚えておいて損はない豆知識。
1902年にアメリカ・アラバマ州アレキサンダー・シティで創業したラッセルアスレティックは、当初ウール素材を用いたフットボールシャツを中心に製造していました。
ある時、創業者は息子のラッセル・ジュニアが「ウールの素材は汗によって皮膚が擦り剝けたり着心地が悪くなる」と訴えかけてきたことをきっかけにコットン素材への改良を思いつきます。これがスウェットシャツの原型になったと言われており、100年以上経った今も基本的なディテールは変わっていません。
出典:楽天
ラッセルアスレティックの日常着用ラインである「ニューブレンド」はコットンとポリエステルを50%ずつの割合で混紡しており非常に機能的で毛玉も出来にくい作りになっています。色褪せも起きにくく型崩れもし難いラッセルのスウェットは、チャンピオンと並び世界中愛され続けるブランド。
スウェットのパイオニアであり、バックグラウンドも確かなラッセルアスレティックのスウェット。90年代くらいの古着で探してもまだまだ手頃な価格で入れることが可能という点も魅力です。
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②ジャージーズ
出典:楽天
前項でご紹介したラッセルアスレティックの兄弟ブランドであるジャージーズは、1973年に同ブランドのプリンタブルラインとしてスタートしました。
ラッセルアスレティックもスポーティーな部類に入るかとは思いますが、ジャージーズはより機能性を重視した化繊混紡率の高いアイテムを中心としたプロダクトライン。
とはいえ、現代に於いてはその機能性も既にレトロな部類。現在古着屋で見かけるジャージーズのアイテムはやっぱりアメリカの「古き良き時代」を感じさせる古着らしさが漂っています。
出典:楽天
アメリカンフットボールウェアに起源をもつラッセルアスレティックとは少し毛並みが違い、プリンタブルラインらしい面白いデザインのものが多いジャージーズ。価格もより手頃ですが品質は確かで、「手頃でタフなアメリカ古着」が欲しいならおすすめです。デザインも一風変わったものが見つかるという点も魅力的。
因みに現在ではラッセルアスレティックの手を離れ、フルーツオブザルームグループに所属しています。少しややこしいですね(笑)。
③スクリーンスターズ
出典:楽天
スクリーンスターズは1980年にプリンタブルTシャツメーカーとして産声を上げたブランドです。
そもそもTシャツは戦時下にアンダーウェアとして軍で使用されていたものでしたが、1950年代に映画俳優等がアウター(普段着)として使用し始め、用途に変化が現れ始めます。
そして、宣伝の媒体として活用するためにプリントTシャツが作られるようになり、その波に乗るべくスクリーンスターズはロックバンドや映画、スポーツイベント等のプリントTシャツのボディメーカーとして躍進。名を馳せます。そして最盛期には1億枚が世界中で流通するほどに成長しました。
いつしかブランドは幕を下ろしますが、最近日本の株式会社ダイアモンドヘッドが再興させています(極めて胸アツなプロダクト!)。現行のものはオリジナルのスクリーンスターズとは違うものにはなりますが、見かけるとやっぱり嬉しい気持ちになりますね。
出典:楽天
その出自からわかるように、古着屋に並んでいるオールドのスクリーンスターズのTシャツやスウェットシャツは、様々なメディアやイベントの宣伝用に作られたものが多く、非常に面白いモノが見つかることが多いです。なかなかイカしたプリントのものがあるので必見ですよ。
④ジャンスポーツ
出典:楽天
ジャンスポーツは1967年アメリカ・シアトル創業のアウトドアブランド。キャンプ用品やバックパックが有名です。
現在はLee(リー)、ザ・ノースフェイス、ラングラー等を抱えるVFカンパニーに所属しており、本拠はカリフォルニアに移っています。
ジャンスポーツと言えば兎に角安価で弾数が多いという印象ですが、意外とモノはしっかりしていて雰囲気もある。アウトドアブランドなのでしっかりタフでもあります。古着屋で「良い感じだ」と手に取ったらジャンスポーツのものだったことも何度もありました。
出典:楽天
アウトドアブランドですがスウェットシャツ等のラインナップもしっかりと持っており、デザインも悪くないしポリ混紡のものが多いので機能面も安心。案外狙い目だったりすると個人的に思っているブランドです。アメリカ古着の入門にも最適かもしれません。因みにスウェット以外にナイロンジャケットやギアパンツ等もおすすめ。
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⑤ヘインズ
出典:楽天
最後はヘインズ。1901年に創業されたヘインズはアンダーウェアの製作からスタートした老舗で、アメリカのカジュアルウェアを語る上で絶対に外すことのできないブランドです。
その歩みは詳しくこちらの記事で述べています。是非ご覧ください。
前回ご紹介したイッセイミヤケプリントのスウェットのように、ヘインズボディにユニーク且つ秀逸なプリントを載せた古着のスウェットは数多く存在しています。
80年代~00年代に作られ、20年以上経過していても当時のヘインズのボディはやっぱり優秀で、さすがの出来の良さ。技術が格段に上がっている現代のものと比べても遜色がないほどだと思います。
出典:楽天
質は折り紙付きなので、状態が良好で、格好良いプリントのヘインズのスウェットを見付けたら即買いを推奨します。
まとめ
今回はチャンピオン以外でおすすめな古着スウェットブランドを5つご紹介しました。ヴィンテージ好きの方々から見ると邪道と思われたりもするのかもしれませんが、王道から半歩避けて探すのも面白いし、デザインの幅も広まってスタイリングへの取り入れ方の趣きが変わってくる点も良きかなと思っています。
チャンピオンのリバースウィーブは画期的で歴史的にも意義深い名作なので、価値が高いのは勿論分かっています。掛け値なしに素晴らしいし、支持される理由もごもっとも。実際に丈夫で長年愛用できるという点を考えても文句はありません。
しかし他のメーカーの趣向の凝らし方も決して悪くないしストーリー性に見るべきところが多いのもまた事実。あと、適正な価格で購入できるという点も付け加えておきます。
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