シャンブレーシャツを着よう
今回は、おすすめのシャンブレー生地のシャツをブランド別15選という方法でご紹介します。
シャンブレーとは、先染めしたカラーの糸を縦、白の糸を横に使用した平織り生地のことで、古くからワーカー(労働者)たちに親しまれてきた生地です。
因みに・・・
こちらの記事でご紹介したようにダンガリー生地は縦に白の糸、横にカラーの糸でシャンブレーと同じ平織りという寸法。デニムは厚手の綾織となります。
シャンブレーはダンガリーよりも色展開が多いイメージがありますが、やはり最も惹かれるのはスタンダードなライトブルー。如何にも昔ながらのワークテイストが漂い、定番と言えるでしょう。
ブラックシャンブレーは希少でなかなか見かけないですが、今回は一部紹介いたします。
シャンブレーシャツをサラッとアバウトに着こなしても良い雰囲気にする為には「良いシャンブレーシャツを作っているブランド」を知っておく必要があります。今回は沢山ご紹介しますので参考にして頂けると幸いです。
ユニクロも良いけれど、本格ブランドの物も知っておいて損はないでしょう。
おすすめのシャンブレーシャツ10選
①BIG MIKE(ビッグマイク)
ワークシャツと言えば何と言ってもアメリカ。まずはアメリカのブランドから紹介していきます。
BIG MIKE(ビッグマイク)は1890年にスタートしたと言われる老舗ワークウェアブランド。アメリカ・イリノイ州で産声を上げたBIG MIKE(ビッグマイク)は1950年代には「BIG YANK(ビッグヤンク)」「BIG MAC(ビッグマック)」と並び3BIGと呼称されました。
今は本国のブランドは残念ながら消滅しており、日本企画のメイドインチャイナの品になってはいますが、古き良き伝統を明確に継承しており、定番中の定番ディテールそのままに製造を続けています。
敢えて粗野な雰囲気に仕立ててあるシャンブレー生地は如何にもアメリカンワークのテイスト。バランスの良い襟や猫目ボタン、トリプルステッチ等、例えアメリカ製ではなくとも気にならないくらい秀逸な出来。勿論着込むほどに味わいが増す逸品です。
価格が良心的なのも嬉しいポイント。ユニクロに幾分か足してこちらを選んでも◎ですよ。
②CAMCO(カムコ)
CAMCO(カムコ)は並みいるアメリカのワークウェアブランドの中ではやや知名度で劣るブランドですが、実は1950年代にアメリカの超有名ストアブランド「シアーズ」や「JCペニー」のシャツを製造していたり、アメリカ軍への支給実績もある「名裏方」的存在です。
そして70年代にはラルフローレンのシャツも作っていたと言えば、もうその実力は多くの方に伝わることでしょう。
BIG MIKE(ビッグマイク)と同じく現在は本国ブランドは消滅し日本のメーカーがライセンスを取得していますが、言うまでもなくそのバックグラウンドはしっかりと受け継がれています。
このシャンブレーシャツはヴィンテージの織りムラさえも忠実に再現されており、洗って着込むほどに風合いが増してきます。ヴィンテージライクな4つ穴白ボタンもポイントで、こちらも古き良きアメリカを彷彿とさせる一着となっています。
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③BIG YANK(ビッグヤンク)×ANATOMICA(アナトミカ)
フランスのエレガントなカジュアルと日本のモノづくりが融合した唯一無二の世界観を創り出すアナトミカ。服好きならば避けて通ることは少ないと言えるほど素晴らしいブランドです。そのアナトミカが、先述したアメリカの3BIGの一角であるBIG YANK(ビッグヤンク)とタッグを組み、同ブランドの30年代の名品「1935シャツ」をモデルとしてリリースしたスペシャルなシャツがこちらです。
各箇所のディテールは完璧な出来で当時の1935シャツを再現していますが、着丈を敢えて長くとり、タックインでも様になるようにアップデートされています。
ただただヴィンテージに忠実なだけではなく、しっかりと現代的な着こなしにも対応できるよう作ってあるところにアナトミカのエッセンスを感じ得ません。
特にセレクトショップ・MOONLOID(ムーンロイド)限定でリリースされているブラックシャンブレーバージョンは、どこからどう見てもスペシャルな一着。やはりシャンブレーの完成形は昔のアメリカにルーツを持つものであり、それを現代的にアップデートし、しかもブラックシャンブレーとなると、言うまでもなく手に入れたい一着であることは間違いありません。
そう。今回ご紹介している中で断トツ個人的に欲しいものはこのBIG YANK(ビッグヤンク)×ANATOMICA(アナトミカ)×MOONLOID(ムーンロイド)のブラックシャンブレー1935シャツです。
勿論通常バージョンの他カラーも秀逸であるという事も間違いない事実です。
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④INDIVIDUALIZED SHIRTS(インディビジュアライズドシャツ)
ここからアメトラゾーン。
INDIVIDUALIZED SHIRTS(インディビジュアライズドシャツ)は昔からアメリカで高級ドレスシャツファクトリーブランドとして高名な存在です。
アメリカントラッドスタイルを忠実に具現化したクラシックなデザイン、一切の妥協を許さない生地選び、ファクトリーブランドならではの丁寧且つ拘りが詰まった縫製など、このブランドを語るとポジティブな要素が絶え間なく挙げられる程です。
スタイルはアメトラど真ん中なのですが、その作りの丁寧さはいい意味でアメリカっぽいくないような気が昔からしています。インディビのシャツは本当に美しくてうっとりしてしまう。
今は手元にはありませんが、長年に渡ってブロードのストライプシャツを愛用していました。・・・昔は1万円台中盤くらいの価格で買えたのですけれど・・・。
勿論今回の本題であるシャンブレーシャツも、先に紹介したワーク系ブランドとはまた一味違う洗練された雰囲気と作りです。胸ポケットもないしツルっとした生地感。まったくワークな雰囲気はいい意味で漂いません。気品に満ちていますね。
若干値は張りますがそれだけの価値は十分あるでしょう。
因みにこちらは勿論ボタンダウンカラーになっています。
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⑤SERO(セロ)
SERO(セロ)はボタンダウンシャツの代名詞とも称されるほどそれに特化したシャツブランド。1929年にアメリカ・コネティカット州ニューヘブンで創業した老舗です。1980年代のアイビームーブメントの中で成長し、その地位を確立したと言われています。
「SERO(セロ)と言えばボタンダウン」。そしてその襟の造形の美しさは比肩するものなしとも言われ賞賛されています。
1997年にブランドは一旦消滅しますが2010年に待望の復活を遂げました。
こちらのシャンブレーはメイドインUSA。現在のSERO(セロ)は日本製が中心なので、極めてプレミアムなアイテムになります。
シャンブレーは基本的にワークシャツなのでレギュラーカラーが王道ですが、敢えてボタンダウンを選ぶのもおつだと思います。それがSERO(セロ)であるならば説得力は抜群。
⑥POLO RALPH LAUREN(ポロ・ラルフローレン)
勿論ポロ・ラルフローレンもシャンブレーシャツの展開があります。
過去記事で述べたように、全世界で全く以てトップクラスに幅広いアイテム展開をしている(していた)ポロ・ラルフローレン。カラー(襟)のタイプも生地も、存在しないものなんてないのではないかと思うくらい幅広いです。
ポロ・ラルフローレンに於いてはブロードやオックスフォードが王道ですが、シャンブレーもなかなか良い雰囲気。勿論その作りについてはわざわざ言及する必要もないでしょう。カジュアルだけれどもどこか品がある。ラルフのシャツはなんだかんだと言いつつそこが最もポジティブなポイントなのかも知れません。
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⑦orslow(オアスロウ)
oaslow(オアスロウ)は日本のワーク・ミリタリーウェアブランド。私の随一の推しブランドでもあります。
メイドインジャパンに拘り、ヴィンテージのアーカイヴを忠実に再現する技術は圧巻の一言。そして、ただそれだけのブランドならば幾つか存在しているかもしれませんが、現代的な「抜け」を表現するセンスが素晴らしい。オアスロウのアイテムで格好良くないものはあまり見たことがありません。
今までジャケット類を紹介してきましたがオアスロウが得意中の得意にしているのは何を隠そうシャンブレーシャツなのです。
4.5オンスのオリジナルシャンブレーを使用しており、ザラザラとした感触の中にも微光沢が感じられ、独特なムラ感も魅力的。裾のマチ処理、トリプルステッチ等語りだすときりがありませんが、日本製のスタンダードなシャンブレーワークシャツが欲しいならまずこれかもしれません。
⑧JERADO(ジェラード)
ジェラードは高円寺にある古着屋から誕生したデニムブランド。格闘家の後藤洋平氏が代表を務めるこのブランドは、兎に角マニアック。リーバイスのヴィンテージデニムを解体して生地を化学分析に出し、限りなくそれに近い要素を以て復刻したり。
ある意味常人離れしたいい意味でのイカれっぷりには称賛の声が鳴りやまないようです。日本におけるアメカジブランドの中でもトップクラスの人気を誇っていますが、飽くなき探求心とマニアックなヴィンテージの知識と言った要素がそれを支えている様子。
こちらのシャンブレーシャツはジェラードが所有している30年代のデッドストックの生地を再現したもので、経糸にはデニム生地を使用。通常のシャンブレー以上に色落ちやアタリを楽しめるとか。
ポケットワークははBIG YANKのガチャポケ仕様になっており、左右非対称で左側は袋縫いになっているという、(最早当たり前の)拘りよう。
他にも拘り要素たっぷりのメイドインジャパンの「和メリカン」シャンブレー。是非一着持ちたいと思わせてくれる逸品です。
⑨TOYS MACCOY(トイズマッコイ)
トイズマッコイは、元リアルマッコイズの創設者のひとりで、スティーブ・マックィーンの熱狂的な支持者としても知られる岡本博氏のブランド。
このシャンブレーシャツは、映画「砲艦サンパブロ」でマックィーンが着用していたものを参考に作られたもの。
リアリティと機能性を追求したワーク・ミリタリーウェアを常に生み出すトイズマッコイらしい、武骨ながらも新鮮な雰囲気漂うシャンブレー。ムラ糸と旧式織機で成る生地は絶対的な信頼に値すると言えるでしょう。
やっぱりマッコイと言えば日本で作るアメカジの代表格なので王道中の王道ですね。
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⑩Liberaiders(リベレイダーズ)
リベレイダースは日本のブランド。ディレクターは北京出身のMei Yongです。
ここまで紹介してきたワーク、アメカジ、アメトラ系ブランドとは少し毛色が違うブランドですが、ストリート・デザイナーズの要素とワーク・アメカジ要素が見事に融合されたシャンブレーシャツをリリースしています。
70年代のヒッピーシャツから着想されたデザインで、手縫いの刺しゅうが一際目を惹く要素。ブリーチウォッシュによるエイジング加工が施されている辺りもストリート・デザイナーズらしいアプローチですね。
やや個性的な向きはありますが、こういった変化球も凄く格好良いと思います。一見色々な足し算が為されていてシンプルの対極にありそうなのですが、なぜか煩すぎず普段の光景に馴染みそうだから不思議。単純に格好良いと感じました。
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まとめ
シャンブレー生地の魅力は軽快さ、丈夫さ、霜降りの表情など本当に様々。ここでご紹介した以外にも多くのブランドがリリースしており、価格帯もまばら。選択肢はかなり多いと思います。
ただ、武骨でカジュアルなアイテムなので、個人的にはルーツがしっかりとしていてそれなりに作りが定まっているブランドの物を選ぶ事を特におすすめしたいアイテムでもあります。
コーディネートに関してはカジュアルなパンツやシューズと合わせても良いですが、スラックスやレザーシューズと合わせてバランスを取るののもおすすめです。
春・夏・秋と3シーズン違和感なく着こなせるという点もポジティブですね。
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