- SAMBA(サンバ)じゃなくてHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)
- アディダス HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)とは
- アディダス HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)レビュー
- HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)のコーディネートとサイズ感、履き心地
- まとめ
SAMBA(サンバ)じゃなくてHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)
こちらの過去記事でアディダス・SAMBA(サンバ)が昨年から巻き起こしたムーブメントについて考察し、些か違和感を抱いた旨を述べました。
SAMBA(サンバ)自体はアディダスの誇る歴史の中でも唯一無二と言って良いほどの名品だという事には違いないのですが、「流行り方」「捉え方」に一抹の疑問を感じざるを得ないというお話でした。
レトロ顔のローテクが格好良いというのなら、アディダスや他のメーカーの同系統のスニーカーに火が付かないのもロジック的にはおかしいという見解もSAMBA(サンバ)の記事に関するコメントの中で頂いたりもしています。たしかに、たしかに。私がまさに言いたいことでした。
・・・よし、それならば、買ってみようじゃないか。
レトロ顔のクラシックなローテクスニーカーを。
決してSAMBA(サンバ)ブームに触発されたというわけではありません。
でも、クラシック顔のローテクスニーカーが今の気分なのか、自分のスタイルに合うのか、どうしても検証したくなったのです。
・・・というわけで選んだのが・・・
こちら。アディダスのHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)。
今回は実品を徹底レビューしていきます。
因みに今回記事を書くにあたり真っ先にぶつかった壁はスペツィアルの「ツィ」をキーボードでどう打てば出るのかという点でした(笑)。これは、「TSI」と打つと出ます(笑)。
アディダス HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)とは
希少、マイナーな位置づけ
私はこれまで、それなりのアディダス遍歴を持っています。
サンバ、スーパースター、ウルトラスター、スタンスミス、ガゼル、キャンパス、カントリーといったメジャーどころから、
マイクロペーサー、SL72、LAトレーナー、オリオン、ゲルトミュラー、イタリア、ジャパン、ローマ、タバコ、タイタン、ロッドレーバー・・・
等々、本当に沢山のモデルを履き潰してきています(つらつらっと書きなぐりましたが、しれっと滅茶苦茶希少なモデルも混じっています)。
アディダスはナイキやプーマと比較しても圧倒的に多数のスニーカーのアーカイヴを擁しているメーカーですが、大体のモデルを認識しているつもりでした。
しかし、HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)は正直知識の中から抜けていて、(多分うっすらとしか)知りませんでした。
出典:UP TO DATE
HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)は、そのくらい良く言えば希少なモデル、悪く言えばマイナーなモデルだと言えるでしょう。
来歴
HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)は1979年にプロハンドボール選手向けのトレーニングシューズとして開発されたインドア用シューズです。
2017年に復刻された「ハンドボールトップ」や2018年に登場したハンドボール・クレフト・スペツィアルも、このハンドボールスペツィアルを源流に持つモデル。「SPEZIAL(スペツィアル)」はアディダスのアーカイヴの中でも「温故知新系ライン」と呼称されることもあります。
余談ですが、私は1979年生まれでハンドボールスペツィアルと同い年。そして高校時代はハンドボール部でした。ポジションはP(ポスト)。
残念なことに履いていたシューズはアディダスではなくアシックス、リーボックでしたが・・・。妙な縁をこのシューズからは感じます。
アディダス HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)レビュー
概要
アディダス HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)の来歴は先述しました。今回は2023年7月に復刻されたモデルになります。
価格は15,400円(税込み)。現状では各取扱店で在庫薄という事もなく普通に購入することが可能のようです。私はatmos pink(アトモスピンク)さんで購入させて頂きました。
選択したカラーはコアブラック(ガムソール)になります。
ディテール①(アッパー、シュータン)
遠目で見るとかなりベーシックなデザインですが、よくよく見ていくとトピックスが割と多い事が分かります。
お馴染みのスリーストライプはレトロ感を増幅させるギザギザ型。ブラックのアッパーにトゥルーホワイトのストライプが存在感を示しています。
「SPEZIAL(スペツィアル)」とトレフォイルロゴも備わっており、クラシックな雰囲気に拍車をかけていると言えるでしょう。
シュータンもレトロないで立ち。こちらは「HANDBALL SPEZIAL(スペツィアル)のフルネーム。白地にゴールドのカラーも映えますね。
ディテール②(ヒール、ソール)
ご覧のように、かなりの角度でヒールが反りあがっています。アッパー自体がかなり浅めの作りなのですが、その分ヒールの高さを以てホールド感を高める設計なのでしょう。如何にも昔のインドアシューズらしい作りだと思いました。このヒールはデザインとしては極めてソリッドで、シューズ全体のスタイリングの向上に一役も二役も買っています。
インソールがカップインソールなのも重要なトピックス。ただし、ここに関しては滑りが悪くインソールがフニャフニャなので取り出すと中に差し込むのに若干苦労してしまいます。
トレフォイルが並んだデザインは格好良いのですが、クッション性はそこそこです。
【検証】インソールをニューバランスに交換すると履き心地はニューバランスそのものになるのか? - YMのメンズファッションリサーチ (ymfresearch.info)
こちらの記事でご紹介したニューバランスのインソールに換えれば履き心地がニューバランスになるはずなので検討中。
アウトソールはガムソール。デザイン的にはレトロ感を助長し、履き心地はかなりソフト。
ただし、ガムソールというのはコーディネート上は色数が増えてしまうので実は若干難易度が上がるという側面もありますね。うまく合わせないと野暮ったくもなりがちです。ある種の「ダサ格好良さ」を上手く利用できる上級者だと話は別だとは思いますが。一般的にはそれはなかなか困難です。
ディテール③(素材)
アッパーの素材ですが、今回の復刻では柔らかさが際立つヌバックレザーが採用されています。SAMBA(サンバ)はスムースレザー(若しくはヴィーガンレザー)とスウェードのコンビですが、よりレトロ感が感じられる仕様と言えます。しかしながらヌバックというのは自然系(コットン等)アイテムとの相性がすこぶる良いので、カジュアルなコーディネートへの馴染みという点においてはこちらに一日の長があるでしょう。また、スムースレザーとはまた趣きの違うエイジングも愉しめます。
シューレースはボディと同色のコットン細丸紐。シューズが細身なので平紐よりもマッチすると思います。
細かいところまで徹底して世界観を作っているという事が各所をよく見ていくと伝わってきます。なかなかに妥協点が見出しにくい復刻なのではないでしょうか。
ディテール④(シルエット)
シルエットはキュッとシェイプされておりスリムな造形。先述したようにヒールの反りあがりが美しく強調されています。
かなりフィット感があり浅い作り。
ヌバックレザーとデザインのレトロ感とは裏腹に実はスマートで現代的なシルエットを備えている点から、両極の二面性を持っているシューズだと言えるのではないかとも思わされました。
いずれにせよ、近年のトレンドであるボリューミーなシューズとは一線を画する作りだという事は間違いありません。
HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)のコーディネートとサイズ感、履き心地
トップス:ルミノア×ユナイテッドアローズ
パンツ:ジャックマン
シューズ:アディダス HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)
腕時計:ハミルトン PSR(パルサー)
ボーダーバスクシャツにスウェットパンツと、極めてカジュアルなコーディネートで纏めてみました。ベーシックでスマートなルックとラギッドなヌバックレザーの趣きは大人カジュアルなコーデによく馴染むと思います。
逆に最近トレンドのテック系や思い切ったワイドパンツなどとの合わせは今一つなのではないでしょうか。
SAMBA(サンバ)に関してはストリートな着こなしの一端になっているようですが、HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)はそれとはまた少しだけ違っているように感じています。
履いてみて重要なポイントだと感じた点は、やはりヌバックレザーの雰囲気でしょうか。古着やデニムとの相性は良くても、その対岸にあるスタイルに馴染みが良いようには思えません。
勿論私の普段のスタイルには難なく溶け込みそうです。
履き心地ですが、先述したようにかなり浅めの作りで全体的にフィット感が強いと思います。私は普段27㎝が通常サイズですが今回は27.5㎝を選択しました。もう0.5㎝、若しくは1㎝上げても問題なかったかと思います。
やはりインドアのトレーニングシューズ(ハンドボールシューズ)なのでジャストな作りだということでしょう。
歩き心地に関しては、例えばニューバランスやホカオネオネなど抜群の性能を誇るメーカーのものと比較してはいけません。あくまでもクラシックなモデルの復刻なので、如何に調整が入っているとはいえ、そこはそれなり。想像通りくらいなものだと思います。履き心地や歩き心地に過度な期待を抱いて購入する類のシューズではないでしょう。SAMBA(サンバ)も同じようなものだと思いますけれど。
まとめ
くどいようですが、SAMBA(サンバ)のヒットに端を発する流れの中でHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)を購入したわけではありません。
でも、SAMBA(サンバ)のムーブメントの理由を探りたい、ニアミスする要素も多分に含んでいるHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)を手にすれば何かわかるかもという思いもありました。
しかし、SAMBA(サンバ)とHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)は似て非なる物という気がしました。そもそも、それなりのアディダス遍歴を持ち合わせている私がHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)は所有したことがなかったため、実に新鮮な体験になり得たことは大きかったと思います。
そしてモノ自体もルーツには近いものを感じますし、同じインドア用のガムソールではありますが、SAMBA(サンバ)と違いこのHANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)にはまた全く違った魅力が詰まっていることが良くわかりました。
今後HANDBALL SPEZIAL(ハンドボールスペツィアル)がSAMBA(サンバ)のように一大ムーブメントを巻き起こすようなスニーカーになるのかどうかは分からないし、そういうことにはあまり興味はありません。ただ、この秋冬はこれを日常的にガンガン履きたいと思っています。
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