YMのメンズファッションリサーチ

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第25回 UNIQLOのウルトラライトダウンが起こした本当のイノベーションとは!2020年版

目次

 

 

 

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本職が○○ならではの内容

いつもご購読ありがとうございます。

 

今こそ私の本職を明かします。

 

何を隠そう、私は高齢者関係のお仕事をしています!

 

社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員

といった資格を保有しており、現場での下積みから始まり相談員、ケアマネジャー等を経て現在介護保険事業所の管理者をしています。

 

今回、恐らく本業がそういう仕事、趣味がファッションという人間のみが持っているであろう視点で記事を書いていきます。よろしければお付き合いください。

 

UNIQLOは大勢の人生を救った!・・・と言っても過言ではない

ウルトラライトダウンはとても有名なUNIQLOのヒット商品です。

 

www.uniqlo.com

 

2010年に発売開始されたこのシリーズは、その登場で全国津々浦々計り知れない数の

高齢者の人生を救ったのです。

これは大袈裟でも何でもありません。プロが言うのですから。

 

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出典:UNIQLO公式HP

 私が仕事について間もない頃は、まだアパレルの技術が今と比較して進化しておらず、真冬になると高齢者が羽織る上着は非常に重たく素材も堅いものが多かったのです。

そういった動き難いものをまとって外を出歩くとどうなるか。

転倒・骨折

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出典:https://japaneseclass.jp/img/%E8%BB%A2%E5%80%92

簡単に高齢者というのは転倒してしまうのです。ましてや冬場以外にまとっていなかったものの重量が、虚弱になっている身体にのしかかり、身体の動きはひどく制限されてしまう結果に。

 

冬という季節は転倒・骨折が頻発する時期なのです。

 

高齢者にとって転倒は余生のあり方を左右してしまうほどの大事故に繋がりかねない大事件です。

 

そんな中、2010年にUNIQLOがウルトラライトダウンを発表。

「驚きの軽さ」「柔らかさ」「温かさ」必須の3拍子が揃っていました。

 

それからというもの競合他社は追い付け追い越せとばかりに「軽くて柔らかくて暖かい」ダウンウェアを矢継ぎ早に開発していきます。

 

勿論高い費用を出せばそういったものは従来からあったかと思いますが、手を出しやすい価格というところがとても大きいポイントです。

 

そういった流れがあって、非常に一般的な流通が進み、最近の高齢者は「軽くて柔らかくて暖かい」ダウンウェアをよく着用するようになりました。

 

するとどうでしょう。

動きやすい!負担が少ない!体が冷えない!

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出典:https://www.tanoken65.com/entry/qualification-syaroushi_3

転倒のリスクは絶対的に減少しています。

 

データを取って論文にでもしてみようかと思うほど確信があります。

UNIQLOのウルトラライトダウンの登場で高齢者の暮らしは少なからず変わったのです。

 

「軽さ」はわかりやすいと思いますが、「柔らかさ」も重要。

円背(えんぱい→腰が曲がっていること)が進行している高齢者にとって、硬い素材の上着は非常に負担が大きいのです(これは今日ベテランの職員と丁度話していました)。

 

柔らかい素材のダウンウェアを着るととても自然でストレスのない動きができるようになります。これは実際高齢者に聴き取りして証明済みです。

「暖かさ」に関しても体を冷やさないためにとても重要です。

 

UNIQLOの先鋭性は止まらない

ケアプランを作成するケアマネジャーたちは、ケアプランの一節に「冬場はウルトラライトダウンを着用する」という文言を入れるべきです。

 

日本介護福祉士会はファーストリテイリングを表彰するべきなのです(怒らないでくださいね・・・)!

 

さらに、UNIQLOの先鋭性はとどまるところを知りません。

www.uniqlo.com

このインナー、何が凄いのかというと、前どめがマジックテープ仕様というところです。

 

麻痺のある方や関節可動域に制限のある方等には、もちろんかぶりのインナーは着脱がしにくい。介助者も大変(これは技術が云々とかいう問題ではない)。

 

では前開きでも通常のボタンだったら?手先の不自由さがある場合はとても多いので一人で付け外しすることは途端に難しくなってしまいます。要するに介助者の手を借らざるを得なくなってしまうのです。

 

それならば、ボタンがスナップボタンだったら?確かに付け外しはしやすいでしょう。しかし、硬い素材のボタンが前面にあるということは、皮膚がぜい弱化している高齢者にとっては何かの拍子に怪我をしてしまう恐ろしい存在となりえてしまいます。

 

マジックテープ式の前開きインナーはそういった点を解消してくれる唯一と言っても良いチョイスと言えるでしょう。

 

UNIQLOはとんでもなく勉強されています(上から目線ですみません)。

私は折り込みチラシでこの製品を目にしたときに少々感動を覚えました。

 

高齢社会の中でどう立ち回るのか

2020年を迎え、2025年問題(団塊の世代が後期高齢者の年齢に達する年)、2030年問題(人口の1/3が65歳以上の高齢者になる状況)は目前。

その中でアパレル業界はどう立ち回るべきなのでしょうか。

 

アパレルに限らず、ほとんどすべての業態で、顧客の多くは高齢者になってきます。

若い世代に向かた商品を開発しても買う人自体の絶対数が減少している状態なのですから。

 

「ユニバーサルデザイン」という概念があります。

元来「バリアフリー」と呼ばれていたものが発展した概念で、対象を特定することなく全ての存在を対象に使い易い製品や環境等をデザインする事を指します。

 

先ほど紹介した前開きインナーは、体の不自由な方が使用する場合とても快適ですが、そうではない人が使用することに関しても問題ないと思います。それなりのデザイン性も担保できているようにみえますし。

そういうことがユニバーサルデザインなのです。

ウルトラライトダウンも同様のことが言えるのではないでしょうか。

 

もしかしたら今後のアパレルのトップキーワードはユニバーサルデザインなのかもしれません。

 

 

 

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