皆さんの夏うたは何ですか
出典:椎名林檎・12年ぶり全国ホールツアーの映像、2月21日(日)WOWOWで放映! | ACTRESS PRESS
音楽というものは、人によってそれぞれ感じる部分が異なるものなのではないかと思います。
私の場合は情緒であり、感情を移入するもの。
だから、冬に夏のうたを聞くことは少ないし、夏にクリスマスソングは聴きません。
季節というものは、これまでに生きてきた中の思い出を重ね合わせながら感情を委ねる「匂い」というものがあり、中でも夏というのはより一層そういう要素が強いように感じます。
つまり、「夏うた」というのは「好きな楽曲」の中でも一段と浸りやすいものなのかもしれないと思うわけです。
皆さんは「自分にとってはこれ!」という「夏うた」がありますか?
今回は個人的な「夏うた」の決定版をご紹介したいと思います。皆さんにとって共感を覚えるものもあれば新しい出会いになるものもあるかもしれません。是非最後までお付き合いください!
断っておきますが、私は音楽自体への造詣は深くはなく、楽譜も読めないし心得もありません。悪しからず。
俺の夏うた10曲
長く短い祭 椎名林檎
一曲目は椎名林檎さんの「長く短い祭り」。
私は椎名林檎さんと東京事変が大好き。
女性としても「理想のタイプは」と聞かれれば「椎名林檎さん」と答えるほどです。
椎名林檎さんの音楽性は歌謡曲、シャンソン、ジャズ、ハウス、ボサノヴァ、そしてもちろんロックと、幅広い上に奥深く、その才能は単純に間違いなく日本トップクラスと言って良いのではないだろうかと常々思います。
歌詞は哲学的であり、人としての慈悲に満ち溢れ、時に鋭く、そしてあくまでも計算高い。おまけにセクシーで艶っぽいところも魅力的です。
時には宗教観や非日常的な界隈にまで言及しており、この動画のライブツアー「椎名林檎と彼奴等がゆく百鬼夜行」のリードナンバーになった「長く短い祭り」と「神様、仏様」は椎名林檎さんの楽曲の中でも屈指の傑作だと感じます。
勿論珍しく季節感を感じさせる(百鬼夜行ですからね)ナンバーでもあり、夏になると本当に良く聴きます。
出典:椎名林檎 椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015 - 脇汗妄想中
「ホラーやオカルト」は「セクシー」と表裏一体であり、このライブの椎名林檎さんの雰囲気と楽曲の内容、セットと演出はそれを見事に表現しきっていると思います。
様々な要素のマッチ具合も見事。ああ、一度直に拝んでみたいです・・・。
椎名林檎さんの魅力は語りだすときりがないのでまた別の機会に取っておきたいと思います。名残惜しいですがこの辺で・・・。
short hair Base Ball Bear
お次はBase Ball Bear(ベースボールベアー)の「short hair」。爽快で青春時代を想起させるような疾走感あるメロディと一抹の切ない雰囲気が若い頃の夏の思い出を蘇らせてくれそうな素敵な曲です。
打ち込みを使わない生音にこだわるロックバンドであるBase Ball Bear。色々好きな曲はあるのですが、特にこの「short hair」は歌詞だけではなく全体に流れる「音」からも季節感が伝達されるハイクオリティな楽曲だと思います。
個人的には、大人になってから聴いた方がグッとくる曲な気がします。文句なしに好きな夏うた!・・・と思っていますが、果たして「夏」っぽいけれど、夏のうたなのかどうかは怪しいかも(笑)。まあいいか。
過ぎゆく時の中で featuring PUSHIM Moomin
夏と言えばレゲエ。というわけで好きなレゲエシンガーの中から今回ピックアップするのはMoomin(ムーミン)です。
最近はすっかり姿かたちを見かけなくなったMoominですが、若い頃にドハマりしていました。その発する歌声は、無二のイケメンボイス。
Moominがその姿をメディアに晒すまで「どんなイケメンなのだろう」と想像を膨らましていたのですが、ギャップが凄かった(笑)。湘南の方の方たちは当時から良く自転車でそこら辺を行き来するMoominを見かけていたという噂も聞きましたが。
さて、この「過ぎゆく時間のなかで」はMoominの楽曲の中でも特にメロウなナンバーです。大御所女性レゲエシンガーのPUSHIMとのデュエットになっていますが、Moominの天使のような歌声を堪能するなら特にお薦めな一曲。
まるで目の前に夜の海が広がっているかのような錯覚を起こしそうな、本当にロマンティックな一曲になっています。こんな素敵な歌声の持ち主・Moominは最近はどこで何をしているのでしょうか・・・。
ENDLESS SUMMER NUDE 真心ブラザーズ
夏うたのど真ん中として、真心ブラザーズのENDLESS SUMMER NUDEは外せません。1998年に発売されたこの曲は私の青春の思い出の曲であり、例えば(あまり行きませんけれど)海へドライブに行くなら間違いなく欠かせないナンバーです。
掻き鳴らされるギターの音と、特有の不器用で懐かしさを感じさせてくれる歌声、そして切ない歌詞は決して色褪せることはないでしょう。
時を経て月9の主題歌に起用されたときはグッときたりもしました。
星のラブレター THE BOOM
「星のラブレター」はTHE BOOM初期の名曲です。多くのミュージシャンがカバーしていることからもその名曲っぷりは間違いのないところ。
沖縄の自然を想起させてくれるロマンティックな歌詞と綺麗なメロディ、宮沢氏の歌声が唯一無二のハーモニーを奏でる本当に素敵な一曲です。
手紙を書いているとコオロギが便せんに止まり、自分の知らない意中の相手の話を野良犬たちから聞かされる・・・。そういう隠喩的な歌詞が堪らなく愛おしい。夏の夕暮れから夜に聴きたいナンバーですね。星空を眺めながら・・・。
今宵の月のように エレファントカシマシ
エレファントカシマシの宮本浩次さんは私が憧れる男の一人。エレファントカシマシの魂は常に胸に突き刺さり、宮本浩次という人間はいつも「格好良い男」とは何かを教えてくれる道標のような存在です。
エレファントカシマシの名曲「今宵の月のように」は私の人生でもトップ10に入るお気に入りの曲。「夏うた」?そうですよ、ちゃんと歌詞の中にも「夏」というワードが出てきます。だからぎりぎり夏うたです。
この動画、3000万回再生されています。凄いですね!
以前宮本浩次さんがテレビ出演されていた際、最近ハマっているのは「良い服を着る事」と言っていました。その末、サンローランのスーツを着てベッドに入りそのまま寝ているそうです。さすがは宮本浩次!イカすぜ!
夏の終わり 森山直太朗
森山直太朗さんの「夏の終わり」も外せないナンバー。
「さくら~独唱」で一躍メジャーになった森山直太朗さんですが、リリースを重ねるごとにその歌詞の内容はエキセントリック・・・もとい、哲学的で芸術的な内容になっていきます。今回の主題とは逸れるのですが、 どこもかしこも駐車場という曲等はもっとも彼らしい、ぶっ飛んだ内容に見えて奥深く、現代の社会問題を風刺的に描いた作品だと思います。森山直太朗の魅力はここにあり!な一曲と言って差し支えないでしょう。
さて、「夏の終わり」ですが、美しい風景とセンチメンタルな心情を素朴で美しいメロディに乗せた森山直太朗屈指の名曲。歌声も勿論素敵で、その才能が時々羨ましく思えるほどです。
出典:森山直太朗、「夏の終わり」最新ライブセッション映像公開 | BARKS
因みに私は時々森山直太朗に似ていると言われ、その度にとても上機嫌になります(笑)。
「夏をあきらめて」 研ナオコ
夏と言えばサザン(オールスターズ)。
これは私達以上の世代の定型文にして常識。最近の若い人たちはどうなのか分かりませんが。
サザンの曲を一曲・・・等と捻りのないことは言いません。「俺の夏うた」に挙げるのは研ナオコさんの「夏をあきらめて」です。
サザンオールスターズのアルバムの中の一曲を研ナオコさんがカバーしたいと申し出て謡ったこの曲。
桑田さんの歌も勿論言うまでもなく最高に素晴らしいですが、この曲に限って言えば研ナオコさんのハスキーボイスがかなりハマっており、至高のナンバーになっていると思います。
この方は本当に素晴らしいシンガーですね。夏の終わりを感じさせるこの切ない雰囲気は、きっと研ナオコさんにしか出せない唯一無二の味だと思います。聴けば聴くほど味が出るスルメのような曲。
hello my friend ハナレグミ
「ハナレグミ」をご存知でしょうか。本名は永積タカシさん。元々「SUPER BUTTER DOG(スーパーバタードッグ)」というファンクバンドのボーカリストだった方です。因みにSUPER BUTTER DOG(スーパーバタードッグ)のメンバーにはあの「レキシ」等がいます。レキシの「きらきら武士 feat. Deyonna 」は滅茶苦茶ファンキーでイカすナンバー。
・・・ハナレグミに話を戻しますが、極々個人的に「一番歌声が綺麗と思うシンガーは?」と聞かれた場合に、その答えは断トツでハナレグミなのです。
この人の歌声は本当に素晴らしい。好きすぎる。
そして、そのハナレグミの歌声を存分に堪能できるアルバムこそがだれそかれそなのです。カバーアルバムである本作は(恐らく)ハナレグミの声質等とマッチする名曲たちがセレクトされており、どの曲もこの曲も聴き入ってしまうこと請け合い。
その中でも松任谷由実さんの名曲のカバー「hello my friend」は素晴らしい。曲そのものもそうだし、ハナレグミの声が最高に良い。夏の終わりに聴くと、悲しくて、悲しくて、君の名を呼んでしまいそうになります・・・。ハロー、マイフレンド。君と過ごした夏があったね・・・(もういいか)。
・・・随分チープな評になってしまいましたが、本当に凄く良いナンバーので是非聴いていただきたい一曲です。きっとハナレグミの美声の虜になりますよ。
最後の海 山崎まさよし
山崎まさよしさんはジャカジャカとアコギを掻き鳴らすナンバーも得意ですが、叙情的な心情だったり美しい風景描写だったりをシンプルなメロディに乗せて綺麗に歌うナンバーもまた素晴らしい。
その中でも、別れた恋人と海へ出かけた思い出を歌った「最後の海」は、胸の中の熱いものを湧き起こさせてくれるような、極めて甘美な一曲になっています。
この曲の歌詞の凄いところは、最初から最後までほぼ風景描写と自分から見た恋人の様子のみしか述べられておらず、それなのに2人の気持ちが痛い位に伝わってくるところ。芸術的な歌詞なのではないかなと思います。
ギターとハーモニカのみのシンプルな演奏も余計に叙情的な雰囲気を際立たせています。
まとめ
こうやって並べると私は夏の盛りに盛り上がるナンバーというよりも、夕暮れや夏の終わりの切なくセンチメンタルな感情を擽られるようなナンバーの方が好きなようです。「季節」を感じるとき、よく人間は自分の思い出や心情を無意識に掘り起こします。そしてそれを表現してくれる音楽を聴くと更に叙情的になったり共感したりする。
誰もに思い出の曲があり、大切な曲がある。
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