Barbour(バブアー)、どうなる
英国王室御用達のロイヤルワラントも獲得している由緒正しいブランド「Barbour(バブアー)」。
昨年、そのBarbour(バブアー)の最もオーソドックスなモデルであるビデイルを購入しました。
しかし・・・
3月頃にBarbour(バブアー)の店舗やHPが突然閉店・閉鎖し、世間のファッショニスタ達が騒然となったのです。
「いったい何事?」
輪の中心からは一歩も二歩も外にいる私達には何が起こっているのかわからず、様々な憶測ばかりが飛び交う事態。
「Barbour(バブアー)、どうなる?」
私達は動向を見守るしかありませんでした。
伊藤忠商事が独占輸入販売権取得
出典:英「Barbour(バブアー)」の独占輸入販売権取得について|プレスリリース|伊藤忠商事株式会社 (itochu.co.jp)
Barbour(バブアー)のシーズンと言えば秋冬なので、2022年の夏ごろまでには事の真相が明らかになるのではないかと思っていたのですが、先日遂に伊藤忠商事がBarbour(バブアー)の独占輸入販売権の取得を発表しました。
「伊藤忠ね~!!」何か、合点がいくというか。しっくりくるかと言われるとそうでもないですが…。
これまでBarbour(バブアー)は英・マッキントッシュも子会社化している八木通商が取り扱っていましたが、今後その取り扱い先が伊藤忠に変わることになります。
まだまだ明らかになっていないことは多い段階ではありますが、少しだけ今後の考察をしていきましょう。
今後のBarbour(バブアー)を考察
ラインナップはどうなる
過去記事でも述べましたが、Barbuor(バブアー)の現行ラインナップは非常に多彩です。シルエットはクラシックフィットとスリムフィットのSLに分かれており、ファブリックも従来のBarbour(バブアー)の代名詞であるオイルドクロスと、ナイロンをはじめとした「その他諸々」に分かれ、更にはよりファッション性を追求したラインである「ホワイトレーベル」も存在しています。
マッキントッシュもそうですが、良くも悪くも昔のままではなく現代的な要素を取り入れてモダナイズされており、そこには八木通商も深く関わっていたことでしょう。
この辺りが、伊藤忠商事に入れ替わったとしてもあまり大きく方向転換するようには想像できません(バブアーパートナーズジャパンの関りは変わりませんし)。最大の強みである「伝統的な部分」は恐らくほぼそのまま残存していくのではないでしょうか。
ただ、伊藤忠商事のHPには「レディースラインの強化」「ウェア全般の商品拡充」といった全体的なラインナップの拡大をもって「5年後に小売上代ベース100億円の売り上げを目指す」旨が記載されています(現在は八木通商のマネジメント下で約40億と言われています)。
このことからも、クラシックなラインは残しつつも、(最も代表的なカテゴリーである)ジャケット類以外の…例えばシャツやパンツ、小物類、シューズ等への注力が為される様が想像できそうです。
近年ジャケット以外のラインナップはこっそり増えつつあったのですが、伊藤忠が関わることで更なる拡充へと繋がるでしょう。
期待される事
伊藤忠商事は誰もが良く知っているほどの大きな資本です。
今春にBarbour(バブアー)が閉店した時、一ところでは「コロナ禍の余波か」等ともいわれたようですが、大きな資本の中に守られるということはそういった杞憂が減少するという事。私達が大好きなBarbour(バブアー)も一応は安泰です。
更に、まだ掘り起こされていないモデルや、今は消滅したモデル等の復活もあり得るかもしれませんよね。そういう点は大いに期待しています。
また、先述したようにレディースのラインナップが増えるという点についてはポジティブに捉えられるかと思います。
「バブアー女子」なるちょっとした現象の発端は「彼氏のバブアーを着てみた」ところからだったと言われていますが、今のところレディースのラインナップはあまり多くはないので、朗報でしょう。
懸念点
出典:正規取扱店 BARBOUR (バブアー バブワー) MCA0507 44789 BEDALE SL 2LAYER ビデイル SL 2レイヤージャケット SG51 73SAGE BBR012
やはり懸念されることは何と言ってもブランド自体の雰囲気が変わらないのかどうかという点に集約されます。
今まで多くの昔ながらの伝統的なブランドがグローバル化される際には、現代のニーズに合わせてブランドコンセプトや製造国、工程や作りなどが大きく変貌して行くというのが常でした。
Barbour(バブアー)は誰もが認める英国伝統のブランドですが、ここもそうならないとは誰も言い切れません。
現に、先述したようにジャケット以外のラインナップが今後増加していくことは伊藤忠も明言しているわけで、大きく「Barbour(バブアー」とロゴの入ったTシャツやバッグが比較的安価に売られ出すと少し雲行きが怪しくなってくるのではないかと思っています。そういう売り方をするならまず間違いなくアジア製の大量生産品でしょうし(実はもうそういうアイテムは多少売られていますがね)。
伊藤忠がどのくらい本気でマス層までを取り込もうとしているのか測りかねるところもありますが、若干心配しています。本国のBarbour(バブアー)と伊藤忠が言う「ライフスタイルブランド」とはどういったコンセプトなのでしょう。今までのBarbour(バブアー)とはどの程度違うものなのでしょうか。
まとめ
これまでBarbour(バブアー)の日本でのマーケティングを手掛けてきた八木通商の八木社長によると、ライフスタイルブランドとして今後グローバル化を掲げて行く方向性を打ち出した本国のバブアー社に疑問を持ち契約を更新しなかったとのこと。
表立って出ている情報だけでは真相は図り切ることはできませんが、自らのマネジメントで小売価格規模40億円にまで昇華させた自負があるからこそ忸怩たる思いもあるのでしょう。
述べてきたほかにも例えばショップ・ブランドの別注はどうなるのか、昨季までのモデルはあとどのくらい買えるのか等々気になる点はまだまだありますが、今回はこのくらいにしておきます。
因みに、「バブアーパートナーズジャパン」の社長にはナノ・ユニバース前社長の濱田博人氏が就任しています。このあたりの影響もどういった流れになっていくのか注目。
最後に、八木通商とBarbour(バブアー)の関係が切れたことで、今後Barbuor(バブアー)の路面店は八木通商が新たにプッシュしていくというフランスのレインウェアブランド「K・WAY(ケーウェイ)」になります。果たしてK・WAY(ケーウェイ)がBarbour(バブアー)に変わる八木通商の主力ブランドになっていくのかどうか。期待大ですね。
価格:20,350円 |
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