2年前の冬に買ったバブアー・ビデイルを着続けている
2年前の冬（2021年の12月）にバブアーのビデイルを手に入れた。
それからというもの、2着目は何を選ぼうかと思案することも少なくなかった。正確に言うとワックスコットンではないモデルを以前持っていて、それは手放したので純然たる2着目というわけではないのだが。
しかし、私は2着目を所有することなく、2021年の冬に購入したこのビデイルジャケットをずっと着続けている。それには様々な理由があるのでそれについて述べていきたい。
一着のビデイルを着続けている理由
自分の着方や体型が刻まれた経年変化
ここまで、このビデイルはリプルーフすることなくそのままの自然な状態で着続けている。
まだまだ2年ちょっとなので明確なアタリが出たりしているわけではないのだが、自分がどういう風に使ってきたかはこのジャケットに着々と刻まれている気がする。猫背で撫で肩なので背中にシワが出ていたり、ポケットに手を入れる際はチェスト部分のハンドウォーマーではなくて腰ポケットを使う癖があるため腕部分には緩やかな弛みが出ている。まさしく自分だけの一着に育っている気がするのだ。そんなところが何とも愛おしい。
体型に関しても、ややリラックスフィット気味に着ている為裏地はしわが多めに出ている気がするし、擦れは少ない。
ナチュラルなオイル抜け
新品未使用の際は、やや黒光りしているのではないかと錯覚するほどオイルが増し増しに入っていて所謂落ち感もなかった。ラグランスリーブだがやや肩は張り、良くも悪くも野暮ったいシルエットだった。
しかし今は劣化が心配になる一歩手前くらいまでオイルは抜け、ナチュラルなセージグリーンカラーになっている。このカラーが最も好きで、個人的には狙っていた塩梅だ。新品でもヴィンテージでもこのカラーはなかなか狙って手に入れることはできない。今がベストなのだ。
シルエットに関しても絶妙にへたりが出て柔らかく変化している。肩は自然に落ちてこなれた着こなしが出来るようになった。先述したように自分の体型にフィットしてきており、多分他の人が着たらそれはそれで似合わない可能性もある。自分だけのシルエットになってきたのだと勝手に思っているところだ。
ビデイル以外はしっくりこなかった
数あるバブアーのジャケットの中でも、特に日本で最も売れているとされているのがこのビデイルだ。
2022年に八木通商の手を離れ、伊藤忠商事が手掛けるようになってから、過去のアーカイヴを引っ張り出して復刻させたり、アニバーサリーモデルとしてピックアップされたモデルはビューフォートだったりした。
手持ちのビデイルを愛用しながらも、気にならないわけではないので復刻された名作・ノーザンブリアやアニバーサリーモデルのビューフォートを試着しに行ったりもした。
しかし、どうもしっくりこない。
先述したように所有しているビデイルが馴染みまくっていることも一因だろうが、店頭でビデイルも一応着用した際に、やはりそれらよりビデイルがしっくり来た事を鑑みると、やはり最も汎用性が高くてスタイリング的にマッチするのはビデイルなのだろうと確信したのである。・・・ここは個人差が特にある部分だろうから極々私的な感覚の話にはなるだろうが・・・。
しかし、特に日本人にビデイルが好まれる理由が垣間見れた気がした。中間的な身丈のビデイルはやはりバブアーのラインナップの中でも特に優秀なモデルなのだろう。
最近のバブアー・ビデイルの着こなし方
最近の着こなしはというと、同色であるオリーブグリーン（バブアーで言うところはセージグリーン）のスウェットパンツ（ジャックマン）と合わせるのが好きだ。抜け感が演出できるスウェットパンツとの合わせは妙に気取った感じを中和してくれる。
この日は中にオアスロウのショールカラージャケットを合わせている。中にジャケットを重ねるのも、ショールカラーならばおさまりが良い。シューズは万能選手のパラブーツ・コロー。
バブアーはスーツなどのフォーマルな装いの上から羽織るコーディネートも定番だが私は専らカジュアルな合わせが好きである。
そして何気にMOSCOT（モスコット）レムトッシュ ジャパンリミテッドのゴールドチタンのカラーとビデイルのオリジナルジップのゴールドで色合わせをしている点も拘りだ（言われないと気付かないさりげなさがポイントである）。
時々ヒョウ柄（レオパード柄）と合わせたりして遊んだりもする。シンプルにスウェットと合わせたり、ニットシャツなんかとの相性も抜群。一見難しそうなビデイルだが、意外と色々なものと合わせてみると面白いものである。
まとめ
まだほんの二年ちょっと経ったに過ぎない私のビデイル。年々、より自分のものになっていく様を、来年以降も楽しみにしている。
恐らくだが、私のバブアー遍歴はここで終了（所謂「アガリ」というやつだ）。この一着を大切に着ていきたいと思っている。
歳を取ってから、寄合に行くときや（寄合に積極的に出ていくタイプではないが）散歩に行くとき、又は行楽地に出掛ける際などに、このビデイルを羽織って出かける。なんともイケてる老後ではないだろうか。
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