Barbour(バブアー)ビデイルオイルドジャケット一年経過
バブアー・ビデイルオイルドジャケット購入から1年強が経過しました。
このジャケットは自身初のオイルドジャケット。殊の外思い入れもあります。
最近の記事でちょこちょこと述べてもいたのですが、一年が経過してオイルドコットンの質感に若干の変化がみられています。今回はそれをきちんとご報告したいと思います。
購入時のレビューはこちら。
そもそもバブアーのオイルドコットンとは
出典:バブアー ブルゾン 【BEDALE:ビデイル】 MWX0018 BEDALE WAXED COTTON BARBOUR 【spd】【swm】【clm】【dwm】
バブアーは英国の老舗アウトドア(ライフスタイル)ブランド。
こちらの記事で述べましたが、その発端は海で働く船乗りたちの防寒着です。
今でこそ極寒の環境下での活動に適した先進的な素材が当たり前のように出回っていますが、当時はそんなものは勿論ありません。
そこでバブアーが発案したのは厚手のコットン生地にオイルをふんだんに染み込ませたオイルドコットンジャケットだったというわけです。バブアーのオイルドコットンは防水・防風性を発揮し、大いに船乗り達の生業の助けになりました。バブアーの出自は紛れもなくリアルなワークウェアなのです。
その後バブアーの高い機能性を持ったジャケットは英国軍の目に留まり同軍で採用され、その後は乗馬やハンティング、モーターサイクル、アウトドア等の余暇用途へと裾野を拡げていきました。そのいずれのシーンに於いてもオイルドコットンは順応性を示したわけです。
つまり、バブアーのオイルドコットンは「昔ながらの防水・防風ファブリック」なのです。繰り返しますが、現代に於いては何代も何代も昔の機能素材なので、最早それを着るのは「趣味」であり、機能性自体には大きな意味はありません。防水・防風が目的ならばもっと便利なものは腐るほどありますからね。
オイルドコットンのメリット
では、何故オイルドコットンを着るのか?何故愛されるのか?
それはその質感と雰囲気、伝統に裏打ちされた品質の確かさに他なりません。
「メリット」と言いながら「デメリット」から述べますが、オイルドコットンは相当クセのある素材です。
まず、匂いやベタつきのことはよく言われますね。「電車に乗れない」なんて声も多かった。
しかし、近年のバブアーのオイルドコットンジャケットはそのデメリットが相当解消されています。匂いはほぼありません。購入直後のほんの少しだけです。そしてべたつきも少ない。昔の物は手にしたことがありませんが、スッと手でなぞった後に自分で触ると仄かにベタッとする程度で、「バッグが持てない」という事もありませんでした。
デメリットは随分解消されたのですが、「良さ」を残したままで解消したのは素晴らしい。雰囲気も損なっていないし、品質も変わりません。
購入直後は、一見レザージャケットなのではという程の光沢感があり、その威風堂々ぶりは圧巻でした。この雰囲気はオイルドコットンでしか表現できないでしょう。まさに唯一無二と言って過言ではありません。
Barbourビデイル一年経過の様子
それでは一年強が経過したビデイルの様子をご報告します。
自分自身、どのくらいの期間でオイルが抜けていくのか余り意識せずに着てきました。結論から言うと、思っていたよりも結構抜けます。
着方としては、この一年の中で11,12,1,2、3月の5カ月間くらい使用(結構長く着られる)。着用後は専用にしているブラシでケアをこまめにしました。
保管は比較的風通しが良い所にハンギングして保管(カバーはしません)。勿論洗ったり拭いたりはしていません。
オイルの抜け(質感・色)
購入直後はレザーかと思う程の光沢があり、カラーも光の当たり具合によってはセージではなく黒っぽくも見えましたが、かなりコットンっぽさが強くなってきており、カラーもすっかりセージグリーンですね。
少し前に別売りフードを購入したので違いが分かりやすいと思います。フードが元々の新品時の質感になります。光沢や質感は明らかに違いますね。
オイル抜け(匂い・べたつき)
先述した様に、元々匂いは殆ど気になりませんでしたが私の他の服と同じ匂いになってきたような気がします。何にせよここは問題なし。
べたつきですが、購入時に仄かにあったものが全く無くなりました。肌触りはコットン感が強くなっています。少しザラつきも感じます。
因みに防風性や防寒性ですが、低下しているのかどうかは正直あまり分かりません。
アタリ、シワ
経年変化に於ける部分的な色落ちのことを「アタリ」といいます。
ここに関しては一年なので全く出ていませんね。
裏地のハウスタータンチェック部分はシワが出来ています。ただ、劣化は全くありませんね。
その他
ジッパーも綺麗。キラキラしています。
袖ぐりも劣化は無し。大事に着たからでしょうか。
その他も解れや欠損等はありません。基本的に丈夫で高品質な様が良くわかります。
今後の運用について(逡巡)
(最近お気に入りのコーデ)
アウター:バブアー・ビデイル(別売りフード付き)
デニムジャケット:オアスロウ
シャツ:ロートル
パンツ:スティルバイハンド
シューズ:レッドウィング・ポストマン
さて、今後ですが、大きく二通りの考え方があります。
- このまま経年変化を押し進める
- リプルーフする
1の場合、またこのままオイルが抜けていって色味は薄くなり、徐々にアタリなんかも出てきていい雰囲気になっていくことでしょう。オイルが抜けてヴィンテージのような雰囲気のビデイルを着ている人を見ると格好良いなと思います。
ただ、本来オイルが入った状態で完成するアイテムなので、抜けたまま運用すると欠損が出てきたり、経年変化ではなく経年劣化へと繋がってしまう危惧は若干あります。
2の場合はバブアーと提携しているリプルーフを請け負ってくれる業者へ依頼するか、自身でオイルを購入(バブアー オイル缶 )してリプルーフするかの2通りの方法が。この場合、面白そうなので自分でしてみたいですね。
この選択には非常に逡巡しています。アタリが出始めると、「自分の過ごし方が現れる」という独特の愛おしさが堪らないだろうし、単純に格好良い。
しかし、長く着る為にはリプルーフしたほうが良いかとも思っていしまいます。理屈っぽいところがある私は、本来の機能性を持っていてこそのこのジャケットという思いも。
どうしようかなあ・・・。
取り敢えずこのままで過ごして、シーズンオフに綺麗にケアして保管。来年のシーズンが始まる時に見てみて決めることにしましょうか・・・。
まとめ
先進素材のアウター等だと、このように逡巡することもまずないでしょう。
昔ながらの作りだからこそ、このアイテムのことを長い時間考える。だからこそバブアーのオイルドコットンジャケットは愛されるのかもしれませんね。
日常のケアも何だかんだと気を遣うし、やはり他の服とはかける手間は圧倒的に違います。最早生活の一部になっている感もあるビデイル。これからも共に生きていくことでしょう。
私はファストファッションも着るし、便利なものも好きです。
しかし、ようはバランスなのです。安くて良い物、便利なものの中にも、ポイントのようにして手間暇かけるアイテムがあると自身のワードローブの均衡が保たれる。そんな意味でも大きな存在であると言えるのかもしれません。
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