YMのメンズファッションリサーチ

メンズファッションについて、ブランド、アイテム、ショップ、人物等様々な角度からリサーチします。

【LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)・ビッグモッズコート】自分の系統・文脈にない服を着る楽しさ

 

自分の系統・文脈

「ジャンルレス」。当ブログの運営を始めてもう随分経ちますが、その中で明に暗に私のファッションの系統に関する矜持を示し続けてきたつもりです。それは何かというと「いい意味で浅く広く、だがそこそこ深く」

大抵の服好きは自らの「軸」を持っています。それが常套だし極々自然なこと。

ラグジュアリー・ハイブランド、ストリート系、モード系、ワーク系、クラシック路線、古着好き、ヴィンテージ党、最近ではテック系。そしてアメカジ、スポーツミックス、アウトドア。トレンドを追う傾向なのかそうでないのか。はたまた、ファストファッション専科であるとか。

まだまだ挙げればきりがないほどのジャンルや傾向があるかとは思いますが、私は全てではないにしろ、出来るだけ幅広いジャンルの動向を追って、ミックスさせて自らのスタイルに取り入れるのが好きです。いや、それこそが自分独自のスタイルだと思っています。

所有物をご紹介している過去のレビューを見て頂けると分かるかと思いますが、~系という括りに縛られない印象を持っていただけるのではないでしょうか。

これには理由があって、何か特定のジャンルにしか良いモノがないという事はないのではないかと昔から思っている・・・言い換えれば何のジャンルでも良いモノは良いし悪いものは悪いと思っているのです。

一度しかない人生。特定の縛りの中の物しか味わわないのは勿体ないような気もしています。

 

LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)

そんな中、昨年の冬が終わろうかというくらいの時期にフラっと立ち寄ったローカルのセレクトショップで、こちらのLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)のビッグモッズコートを見つけました。

LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)と言えば自分がファッションに目覚めた90年代半ばくらいに発足した、かなり極端なストリート・デザイナーズブランドであり、ロック・ミュージックにインスパイアされた細身でギルティーなイメージのドメスティックブランド。正直、「未だに続いていたんだ」とさえ思ったほどでした。

 

店員さんに自分の年齢とLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)の印象を話してみると、確かに昔のラッドはそのような印象のブランドだったけれど、2011年頃からブランドの雰囲気は少し変わり、素材・質感への拘りが増し、デザインはミニマルで「音楽」に拘り過ぎない独自路線を強め、そしてシルエットもタイトからビッグシルエットまで幅が拡がったとのことでした。

スキニーパンツやロック・ミュージックを根底に置いた(いい意味で)奇抜なデザイン等、従来のラッドらしさは健在なものの、それにプラスしてより神秘的な芸術性、生地に拘る服好きも納得させる素材感を付加し、ラッドミュージシャンは相当進化しているようです。

「これは面白い!」

そう思った私はLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)のビッグモッズコートを購入して帰りました(シーズンも殆ど終わりかけだったので次の年に卸そうという腹積もりです)。

ここでLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)の存在を受け入れることが出来たのは、先述したようなジャンルに拘らない自分のスタンスが功を奏したからだと自負しています。普段の自分のスタイルから比較的距離間のある所に存在していると思われるストリート系・デザイナーズ系・モード系をはなから除外していたならば、この出会いは決してなかったことでしょう。

 

ビッグモッズコート

概要

出典:LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)公式オンラインストア

 

LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)の公式オンラインストアでアーカイヴをチェックしてみると、ビッグモッズコートは同ブランドの近年の定番としてデリバリーされている事が分かります。毎年少しづつ細かなディテールの変更こそありますが、基本的なコンセプトは一緒。因みに今年(2023年)のモデルはウェスト部分のドローコードが加わっているようです。

 

ディテール

ディテールですが、基本的にはLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)のラインナップの中では相当ミニマルな部類に入ると思われるシンプルさです。

ただ、かなりざっくりとしたビッグシルエットで、着丈、身幅、袖丈はかなり思い切ったサイジング。昔のLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)のイメージからはかけ離れていますが、これこそ近年新境地へと踏み出した同ブランドの新たな美学なのでしょう。

 

素材、作り

ただ、かなり各所の作りは重厚で、コットンオックスフォードの生地感はパリッとしたハリが素晴らしく撥水機能さえも備えています。ジップやボタンも安っぽさは皆無で、その雰囲気はまるで老舗ファクトリーブランドが作ったのではないかと思ってしまうほど。

 

各所を見れば見るほどに、素材、質感への拘りを追求し始めたブランドの進化をしかと受け止めることが出来ます。

 

着用イメージ

コート:LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)

カットソー:ハリウッドランチマーケット・ストレッチフライスシャツ

パンツ:PORTER CLASSIC

シューズ:パラブーツ コロー

眼鏡:金子眼鏡

 

自分の文脈にないものだからと言って変に気取らずに、いつものように自然に合わせるのが私のスタイルです。ただ、LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)を象徴するカラーはやはりモノトーンなので、そこだけは逆らわずに倣ったコーデにしてみました。

 

ご覧のように思い切ったビッグサイズでほんのりとストリート感が漂いながらも、シンプルなディテールとカラーリングのお陰で散らかった印象になりません。

ミリタリー由来のモッズコートではありますが、拡がった袖ぐりや長い丈感と言ったアレンジが効いていて如何様にもテイスティングできる、意外に汎用性が高いアイテムのようにも思えました。シンプルだけど主張し過ぎないくらいの塩梅で「ラッドらしさ」は損なわれていない、何とも不思議なアイテムと表現できそう。そこが何とも心地よい。そして、特に私くらいの年齢の方だと高揚感を得られるのかもしれませんね。

 

まとめ

正直に言って、「出会ってしまった」という感覚を久々に味わったのがこのコートでした。

勿論アイテム自体も気に入ったのですが、「LAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)を着てみたい」という感情に駆られたという部分も大きかったと思います。

繰り返しますが、普段ストリート系・デザイナーズ系を比較的重用しない身ながらもLAD MUSICIAN(ラッドミュージシャン)の進化を味わえたのは、ジャンルに拘らないスタンスを取っていたからこその恩恵と言えましょう。

今後もこのスタンスは変えず、自分の文脈にないアイテムも積極的に取り入れていきたいと思います。

当ブログはそんなわけで実に様々幅広いテイストの物をご紹介していくものになっていますので今後ともよろしくお願い致します。

 

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