キムタクってやっぱり凄いよね
木村拓哉さんについて、皆さんはどんな印象をおもちでしょうか。
私は、「俳優としては微妙」「ファッションアイコンとしては超一流」という評価をずっとしてきました(偉そうですみません)。
俳優としてのキムタクは、「何を演じてもキムタク」と揶揄されるように、どんな役柄であっても彼特有の「クセ」が強調され(それが良く物真似されたりもする)、明確に好き嫌いが別れる特徴がありますよね。私が微妙だと感じているのも、多分にそういった部分が引っ掛かるからだと思います。
しかし、現在50歳になったキムタクは、明確に新境地に達している印象を受けます。
それが確信に変わったのはスペシャルドラマで「教場」を見てから。今までの「チャラさ」「格好付け感」が一ほぼほぼ感じられず、渋い大人の風格を遺憾なく発揮しています。いま、私はキムタクの凄さに首ったけなのです。教場で演じている風間公親ばりのシルバーメッシュにしたいと思ってしまうほど。
ファッションアイコンの側面
出典:Laffia
そんなキムタクですが、現代の若い世代の皆さんは特に今まで彼が流行らせてきたもの、社会現象に発展させてきたものが数多く存在していることをご存知でしょうか。
SNSが全盛を誇る現代では考えにくいかもしれませんが、90年代のキムタクはまさに今でいうトップインフルエンサーのような存在で、彼がテレビドラマで着用、使用したアイテムが続々とヒットしました。いや、彼がきっかけになってトレンドに躍り出て、遂には定番化していくブランドやアイテムも沢山あったほどです。
ある意味キムタクはファッション界隈で最も影響力のある一人だったと言っても過言ではありませんでした。
今回は「キムタクが流行らせたもの」を幾つかご紹介したいと思います。
キムタクが流行らせたもの
黒縁メガネ(あすなろ白書/1993年)
出典:Pinterest
1993年に放送されたあすなろ白書はキムタクの出世作と言っても過言ではない作品です。現在では主演級が当たり前のキムタクですが、あすなろ白書の主演は筒井道隆で、キムタクは助演。しかしキムタク演じる取出君がヒロインの石田ひかりを後ろから抱きしめ放つ台詞「俺じゃダメか?」は社会現象となり、「あすなろ抱き」を真似るカップルが続出しました(「壁ドン」のようなものでしたね)。ただしカップルではなくこれからという関係性のシチュエーションの場合はイタイ結果になることも(笑)残念・・・。
この時キムタクは黒縁メガネ(ブランド不明)を着用していましたが、世間が抱く黒縁メガネのイメージ(ガリ勉、まじめでつまらない)を払拭し、一気にオシャレアイテムへと昇華させたのでした。
レッドウィング・エンジニアブーツ(若者のすべて/1994年)
出典:Pinterest
1994年に放送された若者のすべて。この時もキムタクはまだ助演(主演は萩原聖人)でしたが、極めて良い役どころであり、既に人気はうなぎ上りの様相でした。トップオブトップに昇ったその後を考えるとブレイク前夜と言えるかもしれません。
若者たちが都会の片隅で藻掻(もが)き苦しみながら懸命に生きる群像劇である若者のすべては、放送当時モラトリアム期の只中だった私の胸にも深く刻まれる内容でした。
キムタクのトレードマークであるロン毛が本格的に始動したのもこのドラマから。この後随分長い間(マイナーチェンジを繰り返しながら)このヘアスタイルを貫いていきます。
さて、若者のすべてではキムタクの(今でいう)インフルエンサー能力が完全に覚醒。エアロレザーのジャケットにリーバイスのブルージーンズのセットを完コピする若者が続出し、ハイライトを咥えてやさぐれた表情で闊歩する姿がクールだという風潮が生まれたとか生まれなかったとか(笑)。いやいや、この時のキムタクは特にやはり格好良かったです。
そんな中ピックアップしたいのは何と言ってもレッドウィングのエンジニアブーツ2268。勿論アメリカのワーク好きの間では昔からの定番アイテムでしたが、その存在をマス層まで一気に落とした功績は間違いなくキムタクに在ります。
・・・いや、しかしこのコーディネートは今みても色褪せない格好良さですね。
メッセージTシャツ(ロングバケーション/1995年)
出典:Pinterest
1995年に放送されたロングバケーションはキムタクが完璧なトップオブトップに立った象徴的な主演作だと言って良いでしょう。
多大な社会現象を巻き起こし、ドラマが放送される月曜日の9時には街から人が消えると言われたほど(現代ではまず考えにくいこと。時代ですね~)。
ロングバケーションでキムタクは阪神大震災のチャリティーメッセージTシャツ等を着用。これもまた当然のように社会現象となり、自身の持つ影響力の大きさを世間に見せつけることになったのでした。
ポーター・タンカー(ラブジェネレーション/1997年)
出典:ラブジェネレーション片桐哲平(キムタク)吉田カバンの名作ポータータンカー ロレックスのエクスプローラー (youlookfine.net)
1997年に放送されたラブジェネレーションはロングバケーションに続き王道「月9」ドラマ全盛期の一角を担いました。「月9といえばキムタク」が当然のような時代でしたね。
ラブジェネレーションの劇中でもキムタクが流行らせたアイテムは多数存在していますが、特筆したいのは吉田カバンのポーター・タンカーです。
今となっては国内のバッグブランドとして不動の地位を確立しているポーターですが、90年代はまだ鳴かず飛ばずな状況でした。
しかしキムタクが大人気ドラマで当該アイテム使用した途端にバカ売れ。一躍タンカーシリーズの3WAYブリーフケースは吉田カバンを・・・いや、日本を代表するビジネスバッグへと躍如したのです。
それまで全く売れなかったにも拘らず地道に生産を続けていた吉田カバンですが、ようやく努力が実を結んだきっかけこそキムタクとラブジェネレーションだったのでした。
現代で、「ポーターのタンカーを使っています」という若い世代の方は、それをメジャーに押し上げたのがキムタクだとはもしかしたらご存じないかもしれませんね。
A BATHING APE(アベイシングエイプ)のダウンジャケット(HERO/2001年)
出典:UP TO DATE
2000年代に入り、90年代の頃のような鮮烈さはやや鳴りを潜め始めたものの、依然としてキムタクの影響力は絶大でした。
2001年に放送されたHEROで型破りな検事・久利生公平を演じたキムタク。90年代はラブストーリーの主演が主軸だった彼の役柄にも微妙な変化が出てきた気がします。HEROは個人的にも「検事」とはいかなるものなのかをよく理解できたという意味で極めて面白かったドラマでした(かなり現実とは乖離していた内容ではあったようですが)。
さて、その劇中でキムタクが常用していたエイプのダウンジャケットは初出の際にロゴが表立ってデザインされていないことも手伝って「あれはどこのものだ」と巷で滅茶苦茶噂になっていました。今のようにSNSが発達していなかった時代ですから。
やがてそれがア・ベイシングエイプのものだとわかると凄まじい勢いで一気に大人気アイテムに。因みに最近は2019年に復刻されてまたすぐに売り切れたそうです。単純に格好良いジャケットですものね。
ただし、これに関してはキムタクが着るから格好良い類の物のような気がします。少なくとも私が着てもなかなかに野暮ったくなってしまいそう。難易度高めです。
その他
出典:goro's(ゴローズ)の商品紹介&解説👍木村拓哉さんver | Sup'
その他にもロレックスのエクスプローラーⅠ、ポルシェデザインのサングラス、YAMAHAのTW200等々、ドラマ内で身につけたもの、使用したもので社会現象になったものは挙げればきりがないほどありますし、プライベートで愛用しているブランドらしいTMTやハリウッドランチマーケット、ゴローズ、ヒステリックグラマー、サンローラン等も「キムタクが愛用しているから」という理由で話題になりました。
まとめ
出典:教場ゼロ公式サイト
木村拓哉はその圧倒的な格好良さが故に、賛否両論の人であると思います。アンチも多いし、好き嫌いは分かれやすい。
でも、これまで圧倒的な社会現象を数々起こしてきた凄い人物だという事は紛れのない事実。私もこの人は結局のところ実績でアンチをある程度黙らせながらここまで自らの立ち位置を守ってきたのだろうと評しています(偉そうに言ってすみません)。私たちのような凡人には到底想像できないような過酷な環境のなか、今もなお第一線に残り続け、多くの支持を獲得し続けているのは本当に凄いこと。
出典:教場ゼロ公式サイト
そして、重ね重ねになりますが、教場は間違いなく彼の新境地になり得ていると思います。90年代から00年代の、トレンドメーカー・ファッションアイコン的存在のキムタクではなく、風格たっぷりの渋い大人の魅力が満載。「何をしてもキムタク」と揶揄された彼の姿は余り想像できません。
今回は、「教場」の、あまりに格好良い木村拓哉に注目して頂きたく、このような記事を書きました。今後のキムタクに要注目です。
・・・ああ、シルバーメッシュにしたいな・・・。
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