ミズノがなにやらダサくないぞ
出典:ミズノ公式オンライン
ミズノに対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
「昔ながらの日本のスポーツ用品メーカー」
「ガチでスポーツする人が使うメーカー」
「オシャレとは程遠い」
多分多くの方がそんな感じでしょう。かくいう私もその一人でした。サッカー少年だった私は初めて履いたサッカースパイクがミズノのもの。初めて買ってもらったスニーカーもミズノ。通学靴もそう。
当時のサッカー部では、私のような華のない部員は大体ミズノかアシックス。中心選手やストライカー、10番をつけるような華のある人はアディダスやプーマ、若しくはディアドラやナイキ等々・・・つまりミズノは最も地味でオーソドックスな用品メーカーだったのです。
あのころから30年くらい経ちますが、大きくそのイメージは変わっていないハズでした。しかし・・・
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あれ?
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おや?
出典:ミズノ公式オンライン
ううむ・・・これは・・・なんだか垢抜けていますね・・・。オシャレじゃないですか・・・。
そう。近年のミズノは、地味でダサいスポーツ用品メーカーというイメージから随分良い感じに脱却しているのです。
今回はそんなミズノについて大いに語っていこうと思います。是非最後までお付き合いください。
最近のミズノ
何やら、ミズノが勢いがあるというのは実は数年前から肌身で感じてはいました。
出典:ミズノ公式オンライン
日本が世界に誇るサッカー界のスーパースター・ケイスケホンダ(私は本田圭佑を滅茶苦茶リスペクトしています)が専属契約を結び欧州や日本代表での活動で使用したミズノの「ウェーブイグニタス」は世界規模で大ヒット。実際にウェーブイグニタスのデザイン性や機能性の高さはナイキやアディダスにも負けてはいませんでした。
出典:ミズノ公式オンライン
サッカー界の話で言えば、元スペイン代表のキャプテン・セルヒオ・ラモスもミズノの契約選手に。セルヒオ・ラモスはキャリア晩年を迎えている選手ですが、ファッションアイコンとしての影響力はまだまだ絶大で、ちょっとしたニュースだったのではないかと思います。
スポーツ界という括りでは野球の侍ジャパンのユニフォームを手掛ける等、スポーツウェア、ギアのフィールドで昔から現代に於いても高い信頼性を誇っていることは間違いありませんね。どうしても地味というイメージは付きまとうものの、モノは確かなのです。
出典:楽天
英・マーガレットハウエルとは随分前からパートナーシップを結んでおり、ミズノのレトロな雰囲気とマーガレットハウエルの上品さが上手く融合していると感心したものです。
ほんの一例ですが、数年前から「最近、俄かにミズノが変わりつつある」という予感は伝わってきていました。
近年はアシックスがダッドスニーカーや90年代リバイバルのムーブメントに乗りランニングシューズ界隈でヒットを連発しています。それに負けじとミズノもメインストリームに名乗りを上げたというところでしょう。
ミズノの歴史
それでは、ミズノの歩みとはそもそもどのようなものなのでしょうか。
出典:ミズノ公式オンライン
ミズノの創業者は水野利八。明治17年に岐阜県大垣市に生まれます。
12歳の時に薬問屋へ丁稚奉公に出た利八はその後京都の織物問屋へ移り、そこで商いのいろはを学んだとか。
その後明治39年に弟の利三と共に事業を立ち上げます(水野兄弟商会)←ダスラー兄弟商会みたいですが、設立年はミズノが先!それにダスラー兄弟みたいに喧嘩別れもしていません(ダスラー兄弟商会は後にアディダスとプーマに分裂)(笑)。洋品雑貨や野球ボールの販売に着手した水野兄弟商会の設立によってミズノの歴史は始まったのです。
ところで、「ミズノ」は勿論水野利八の名字「水野」からきていますが、明治43年に大阪梅田新道に移転した際は「美津濃商店」に改名しています。これは、未来永劫親族で経営するのではなく、親族以外に有能な人材が現れた際に経営の中心に据えることを視野に入れてのこと。この辺り、水野利八の信念が見え隠れしますね。ミズノは1987年に対外的表記を「ミズノ」で統一しますが、現在でも登記簿は「美津濃株式会社」のままなのだとか。
そして大正7年に販売開始したのが「カッターシャツ」。そうそう。あのカッターシャツなのですが、これは「勝ったシャツ」から着想を得たネーミング。更にはボストンバッグやポロシャツ、ランパン等、ミズノが命名したものは多く存在しています。水野利八はかなり先鋭的なアイディアマンだったのです。
水野利八のモノ作りの精神は「ええもんつくんなはれや」という言葉と共に、現代にまで切々と引き継がれているのでしょう。
ランバードロゴ
出典:ミズノ公式オンライン
さて、ミズノといえばこのランバードロゴ。ランバードロゴは惑星の軌道から着想を得てデザインされています。私も幼少期に「鳥、鳥」と言っていたら父が「これは惑星軌道を現わしているのだ」と教えてくれた覚えがあります。あくまで「ランバード」は走っている鳥のように見えることから呼ばれ始めた愛称。しかし今改めて見るとアディダスのトレフォイルにも、ナイキのスウッシュにも決して劣らない傑作ロゴだと思います。
ランバードロゴは1982年にアメリカでデビューし翌年日本に逆上陸。私達の生活の中でも身近な存在として溶け込み、誰もが良く知っているアイコニックな存在に成っていきました。
因みに上画像のランバードロゴで正しいものは右から二番目、下から二番目のものだそうです。こりゃ、流石に分からん・・・。
土台の上に乗っかったもの
出典:ミズノ公式オンライン
ミズノは2018年にブランドスローガンを「REACH BEYOND(リーチ・ビヨンド)」と改めました。「いつも、その先へ向かっていく」という企業姿勢を現したポジティブな信念です。
勿論ミズノと言えば根源になっているのは野球用品であり、未だ野球ビジネスに最も強みを持っています。
しかし、先述したように、やはり最近のミズノはどこか違う。質実剛健で確固たるモノ作りの精神を持っていたことは変わりませんが、モダンでファッショナブルだ!
出典:ミズノ公式オンライン
こんな現代的なジャケパンを作っても、嘘くささがない。それは、これまでミズノが築き上げてきた土台があるからなのです。ポッと出のブランドが作るのとはやはり違う。
出典:ミズノ公式オンライン
和歌山のニットメーカーの特殊な技術を駆使し、46ゲージで編まれたニットシャツとパンツ。日本の昔ながらの技術を以て製作されるこのアイテムは、伝統の尊さと吸水速乾性やストレッチ性等の先進機能を併せ持っている傑作です。こんな発想も、ミズノの歴史と変化を恐れない社風が編み出した賜物なのかもしれません。
出典:ミズノ公式オンライン
近年のミズノを象徴するスニーカー「WAVE PROPHECY(ウェーブプロフェシー)」とドメスティックブランド「ビューティフルピープル」のコラボは、「美の究極は機能に宿る」のデザインコンセプトを掲げる意欲作。ミズノが開発したアウトソール「INFINITY WAVE(インフィニティウェーブ)」のインパクトあるデザインとクッション性・安定性は多くのユーザーを虜にし、ビューティフルピープルらしい異素材コンビのアッパーも高いファッション性を感じさせてくれます。
このように現代的なシーンにもマッチするアイテムを繰り出すブランドに変貌したミズノですが、やはりどこかに水野利八の精神は宿っていて、確固たるバックグラウンドがあるからこそ説得力が感じられるのかもしれません。
まとめ
出典:ミズノ公式オンライン
いかがだったでしょうか。
ずっと追いかけていた方以外は、ちょっとだけミズノの印象が変わったのではないでしょうか?一昔前と違って、今のミズノはちょっとハイセンスなアイテムもリリースするブランドになっていると言って良いかもしれません。
出典:ミズノ公式オンライン
しかし、それと同時に、相変わらずミズノは真摯なスポーツメーカーでも在り続けています。その辺りが何とも日本らしいというか、日本人らしいというか。
アシックスなんかもそうなのですが、私達が本当に好むべきなのはナイキやアディダス等ではなくこういったブランドの物なのかもという思いもあります。その成り立ちも歩みも、そして在り方も、近年の姿も、ミズノは本当に格好良いスポーツメーカーでありブランドです。
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