- 元々ドクターマーチンを作っていたのはここだよ!
- SOLOVAIR(ソロヴェアー)とDr.Martens(ドクターマーチン)
- Dr.Martens(ドクターマーチン)との違い
- SOLOVAIR(ソロヴェアー)4アイギブソンシューズ(スウェード)レビュー
- まとめ
元々ドクターマーチンを作っていたのはここだよ!
今回は英国のシューズブランド「SOLOVAIR(ソロヴェアー)」をご紹介します。
画像は私の所有しているSOLOVAIR(ソロヴェアー)・4アイギブソンシューズのスウェードタイプのものですが、このエアソール、見覚えがありませんか?
そう。超アイコニックなシューズブランド「ドクターマーチン」のエアクッションソールにそっくりでしょう。このエアクッションソールと言えば間違いなくドクターマーチンだという方は多い筈。
SOLOVAIR(ソロヴェアー)というブランド名を知っている方はそうは多くないと思いますが、実は元々ドクターマーチンを作っていたのは何を隠そうこのSOLOVAIR(ソロヴェアー)なのです。
SOLOVAIR(ソロヴェアー)とDr.Martens(ドクターマーチン)
現在はドクターマーチンの製造はアジア各地に移っており、その(多分)ほとんどがメイドイングローバルです。
出典:楽天
事の始まりは、ドクターマーチンが1950年代にRグリッグス社と契約を結び製造特許を取得したものの、世界中(欧州全土)に同社のシューズを広めたいという思いからRグリッグス1社との独占契約に難色を示したこと。
そこでRグリッグスは仲介として21ものシューズファクトリーと取引することで製造拠点を拡大。英国ノーザンプトンに居を構えるNPS Shoe Ltd.(SOLOVAIRブランドを保有する会社)もそのうちの一つでした。NPS社はドクターマーチンの代名詞であるエアクッションソールのサンプル製造に成功していたことから特に重要な製造拠点となっていました。
その後NPS社は約35年間オリジナルマーチン(英国製)を製造し続け、「Dr.Martens by SOLOVEIR(ドクターマーチン・バイ・ソロヴェアー)」のネーミング発出も許可されるほどの立場を確立しています。
出典:LIFOOT
やがて90年代に入ると、ドクターマーチンはSOLOVAIR(ソロヴェアー)をはじめとした提携ファクトリーとのライセンス契約を終了させ、先述のようにアジア生産に舵を切っていくこととなります。
NPS社は1995年にSOLOVAIR(ソロヴェアー)ブランドを商標登録。ドクターマーチンのライセンス時代と基本的には変わらぬラインナップを継続しつつも、当時現行のアジア製ドクターマーチンとの品質の違いを打ち出し、今もなおメイドインイングランドの高品質なシューズを製造し続けているのです。
出典:LIFOOT
ドクターマーチンを象徴するイエローステッチは(特許の関係上)使用できませんが元々SOLOVAIR(ソロヴェアー)がサンプル開発したエアクッションソールは健在(SOLOVAIRのブランド名も「SOLE OF AIR」から来ています)。「オリジナルマーチン」と言えるベーシック且つ高品質なシューズは「大人の履くべきマーチン」と呼ぶに相応しい代物です。
因みに80年代くらいの英国製マーチンをもしもヴィンテージショップや古着屋等で見つけたらかなり希少(球数は相当減っています)なのでラッキーだと言えます。SOLOVAIR(ソロヴェアー)製かどうか刻印を見てみると良いですね。
Dr.Martens(ドクターマーチン)との違い
出典:LIFOOT
分かりやすくざっとSOLOVAIR(ソロヴェアー)のドクターマーチンとの違いを列挙しましょう。
- (先述のように)イエローステッチが使用されない
⇒カジュアルでサブカルチャーティックな雰囲気のイエローステッチはマーチンの専売特許。SOLOVAIR(ソロヴェアー)には一切使用されません。SOLOVAIR(ソロヴェアー)はシルバーやブラックのステッチが使用されています(マーチンも派生モデルでブラックステッチのものも見られはします)。
- (先述のように)全てメイドインイングランド
⇒英国の靴の聖地ノーザンプトンの自社ファクトリーにて今もなおすべての工程が執り行われています。因みにノーザンプトンはかのジョン・ロブやエドワードグリーン等世界的に超一流ブランドの本拠も存在しています。まさに聖地。
- 価格はマーチンよりも若干高め
⇒とはいえ、他の英国製高級革靴と比較するとかなりお手頃な設定ではあります。しかしながら、価格を下げる(品質も下げる)という目的でアジアの自社工場生産に切り替えたマーチンとの差異はここにも色濃く出てはいます。
- グッドイヤーウェルテッド製法のクオリティの違い
⇒どちらも製造上の種別は同じグッドイヤーウェルテッド製法ですがかなり質に違いがあるようです。SOLOVAIR(ソロヴェアー)の出し縫いステッチは切れても分解しないようにできており、それは靴の内部でウェルトに対して縫い付けが行われている為とのこと。マーチンの出し縫い部分は切れるとアッパーとソールがいとも簡単に分解されてしまいます。
- 革質が違う
⇒SOLOVAIR(ソロヴェアー)も高くて5万円以内の靴なので、そもそもそれほど凄まじく良い革を使ってあるわけではありませんが、それでもドクターマーチンよりは長年愛用できるような革になっています。マーチンも粗悪とは言いませんがはっきりと消耗品であるというのが分かりやすい質ですね。
- 木型によるシルエットが違う
⇒使用されている木型は全く別物で、丸みを帯びたドクターマーチンの木型とは一線を画するシュッとしたスマートなシルエットになっています。この辺りは用途や好みによって選ぶ基準は違うでしょうからどちらが良いというわけではありませんが。
SOLOVAIR(ソロヴェアー)4アイギブソンシューズ(スウェード)レビュー
というわけでこちらが実際に所有しているSOLOVAIR(ソロヴェアー)の4アイギブソンシューズ。スウェードアッパーのモデルになります。
ドクターマーチンでもおなじみの4アイギブソンですが、3アイと違いステッチが表に出ておらず、より大人っぽい雰囲気が演出できるのが特徴(アイレットも4つあった方がより大人っぽい仕様に感じられます)。更にスウェードになるとまた一段とシックに。そういうところが気に入って購入し愛用しています。
スウェードの質感は、かなり毛足の短いスムースな感触で安っぽさは感じられません。
スウェードなので冠婚葬祭には向かず、スーツを着る時はどうしてもスムースレザーをチョイスすることから、実は結構登板機会が少なめだったのですが、最近はどうしたものか徐々にこのシューズの使い勝手の良さ(と魅力)に気付き始めてきたというのが正直なところ。
内側のレザーの質感も良いし、「SOLOVAIR(ソロヴェアー)」のゴールドの印字も英国の紳士っぽさが強調されていて気に入っています。
兎に角歩きやすいし(やはりこのエアクッションソールは傑作中の傑作!スニーカー感覚を謳う革靴は数多くあれど、これに勝るものはないでしょう)・・・
改めてドクターマーチンの丸っこさとは一線を画するスマートな木型も大人っぽくて良い。
カジュアルコーデの引き締めに最適だし・・・。
アウター:バブアー ビデイル
シャツ:スティーブンアラン
カットソー:ユニクロ
パンツ:Jackman(ジャックマン)
シューズ:SOLOVAIR(ソロヴェアー)
何せメイドインイングランドのマーチンなんて、今どきなかなか手に入りにくい。
ストーリーがあること(オリジナルマーチンであること)、英国製(ノーザンプトン製)であること等「語れる要素」が多いことも気分の高揚に繋がります。
まとめ
一度引っ張り出したと思ったら最近はほぼ毎日のようにヘビロテしてしまっているこのSOLOVAIR(ソロヴェアー)4アイギブソン。誰かに「マーチンですか」と聞かれたい・・・。「いや、オリジナルマーチンのSOLOVAIR(ソロヴェアー)なんですよ」と返してみたい・・・。
出典:NPS Ltd.公式
勿論ギブソンだけではなくブーツもラインナップされているので、もう一足狙おうかという気もしています。
最後に、SOLOVAIR(ソロヴェアー)はこんな方におすすめです。
- トレンドだけではなくストーリー性のあるシューズが欲しい
- 5万円以下で買える英国靴が欲しい
- 大人っぽい上品なドクターマーチンが欲しい
- 世紀の大発明であるエアクッションソールを堪能したい(革靴だけどスニーカー感覚で歩きたい)
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