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古着は一期一会
一期一会とはよく言ったものです。
出会いはタイミングだし、逃してはいけません。
セレクトショップや量販店などには、カラーもサイズも豊富に物は揃っているもの。
しかし、ヴィンテージや古着はほぼ一点ものです。
だから、また出会ったことの喜びは一入(ひとしお)なのです。
数か月前に、隣町の古着屋で古着を物色していた私は久々に良い出会いをしました。
今回はその件について述べます。
サービスショットはココ(笑)
好みのプルオーバーシャツ(古着)を購入
シャツ、それもプルオーバーシャツな気分だった私。
自分の好みに合うものがないかなと思い、隅から隅まで物色しました。
その時出会ったのがこのシャツ。
素敵な雰囲気に一目ぼれしました。即購入。
しかし、タグを見ると
うーーーん・・・さすがに聞いたことがない。
人並み以上には詳しいつもりなので(と、いうか時々変態レベルな場合も・・・)、大体古着屋で見つけた古いものでも初見だという事は少ないのですが・・・。
「グロリエッテ」「ウィーン 1886」「トラハト」
ヒントはこのくらい。
「グロリエッテ」はオーストリア・ウィーンの建造物。
「トラハト」はドイツ語です。
でもこれだけではわからないし、ネットでもなかなかソースが出てきませんでした。
未だにメーカーはおろか、どこの国で生産されたものなのかもわかりません。ヨーロッパのどこかの可能性は高いかと思いますが。
まあ、こういうのが古着の面白さなんですけれど(笑)店員さんに尋ねても分かりませんでした。
この古着、なかなかただならぬディティール
しかしこのシャツ、凄く拘りの詰まったディティールなのです。
レギュラーカラーのシルエットはキレイで、カラーキーパーが入っていて安っぽさがありません。
非常にしっかりとした作り。
カラーキーパーもあまりこれみよがしに入っているとイヤらしくなりがちですが、うまくシャツの雰囲気に馴染んでいて、よく考えて作られているなあと思わせてくれます。
そして、このボタン。
これについては後述します。
前立てはオーソドックスな作り…かと思えば、プルオーバーの下部付近に当て布が施されており、なかなか雰囲気たっぷりです。拘りのディティール。
ベージュとオフ白のストライプはアンニュイな雰囲気を演出するには十分な絶妙なカラーリングです。
少し着用感があるので褪せていると思いますが、そこが良い味になっています。
肩回りがかなりゆったりした作りになっており、スリーブにプリーツが入っているのでリラックス感が増しています。ここがかなり好きなポイント。
古着シャツ着用イメージ
茶系のコーディネートをしてみました。
ユニクロU2020秋冬のコーデュロイワークパンツにGHバスのスエードローファー。
ご覧のように、かなりたっぷりとしたリラックスシルエット。
抜けた印象ですが、カラーキーパー入りのレギュラーカラーと前立ての上品さでバランスが取れています。
ふわっとした雰囲気は春に合いそうです。春になったら薄手のパンツでコーディネートします。
少しユニセックスな感じですね。
スリーブ部にプリーツが入っているのでアームホールがかなりゆったりしていて着心地も良いです。
トレンドなサイズ感でもありますね。
バスのスエードローファーによく合います。
クラークスのデザートブーツやラッセルモカシンのクレーチャッカにも合いそうですね。
チェコの民芸品「糸ボタン」
さて、前述したこのボタン。
過去記事で述べたように、シャツ類は何のボタンを使っているかをみれば大体の品質を推し量ることができます。
安価なものにはプラスティックのボタンが良く使われます。
ファストファッションのものは大体そう。
天然貝のボタンや
出典:652MS 白蝶貝 4穴 13㎜ 1個60円(税込み) | 川西ボタン倶楽部
水牛の角のボタン
出典:水牛ボタン・ミックス(茶×ベージュ) - MITAKE BUTTONS
等はやはり少し高級。
さて・・・では、このボタンは・・・
・・・見たことがありません・・・。
そこで、色々調べました。
そして、分かったのです。
これです。「糸ボタン」。
糸ボタンは、東欧チェコ共和国で100年の伝統を誇る伝統産業だそうです。
糸ボタンは、古いミシンを使って半手作業で作られるとのこと。
伝統的な職人の業(わざ)なんですね。
このシャツの雰囲気の良さを決定付けているのは紛れもなくこの糸ボタンです。
この、どこかノスタルジックで古き良き香りを感じさせてくれた要因は、100年の伝統を誇る東欧の糸ボタンだったのですね。
我ながら、良いシャツと巡り合いました。
「糸ボタン」を使用した古着シャツのまとめ
こういう良い出会いがあるから古着は良いですね。
実はこのシャツ、3,990円で購入しています。
でも作りの良さや拘りっぷりから、とてもそんな価値のものとは思えません。だいぶ安くいいモノを手に入れたと思います。
ただ、このタグからメーカーは推測できません(笑)
生産国なども。
もしもどなたかわかる方がおられたら教えて頂きたいくらいです。
心当たりのある方がいらっしゃったらお願いします!
ただ、メーカーやブランドがどこであっても、お気に入りには変わりませんが!
古着はハマりだすと沼のようで、勉強するときりがない分野だと思います。
私もまだまだ把握してない部分が多いのです。
でも、とても面白い。
古いモノは現行ものにはみられなくなったディティールがあったり、生地や縫製も大量生産では有り得ない手法が使ってあったりします。
長いこと使い続けられている理由がそれなりにあるのです。
皆さんも古着やヴィンテージもので、自分だけの一着を探してみませんか?楽しいですよ!
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今後ともよろしくお願いいたします。