久々にセントジェームスのウェッソンを購入
出典:ブランドニュース:セントジェームス日本オフィシャルサイト
度々申し上げているように、私はセントジェームスが大好きです。
このように最盛期は10着近くを同時に所有していたことも。少し前にサイズ感が合わなくなってきたものや(太ったというわけではなく、好みが変わったという意味です)さすがに劣化が進んだもの等を整理して手元には2着だけ残しました。
他にもセントジェームスと並ぶバスクシャツ御三家のオーシバルやルミノア、MHL(エムエイチエル)のバスクシャツもあるのですが、やっぱりなんだかムズムズしてきて・・・(病気かも)。
結局探しに行って一枚購入してきました。
因みに今回は古着屋で購入。恐らく製造年は少し古いものだと思います。
久し振りにウェッソンを購入したので、今回はセントジェームスのお話をしようかと思います。
セントジェームスとは
セントジェームスは1889年にフランス北部のノルマンディー地方にあるセントジェームス市で創設されたブランドです。
産業革命後の19世紀半ば、それまで手作業であった紡績・染糸業を当時のセントジェームス市長だったレオン・ルガレが工業化。地元の漁師や船乗り達の仕事着を大量に生産し一大工業へと成長させたのが起源です。
その後はフランス軍へのユニフォーム納入やマリンスポーツ、カジュアルウェアへと裾野を拡げ、2005年には社会貢献度の高い優良企業に授与されるEDC賞も授与されています。
バスクシャツについて
出典:セントジェームス SAINT JAMES Tシャツ カットソー 長袖 GUILDO R A メンズ レディース コットン 全7サイズ 全4カラー 2501
バスクシャツとは
バスクシャツとはフランスとスペインに跨るバスク地方の船乗りたちが使用していたシャツが原型のもので、セントジェームスの他オーシバル、ルミノアが御三家とされています。いずれもフランスのブランドで基本的にはほぼ全てメイドインフランスを貫いています(オーシバルはグローバル化していますがバスクシャツだけはフランスで作っているようです)。
因みに日本では「バスクシャツ」の呼称が定着していますが、本国フランスでは一般的に「ブルトンマリン(ブルターニュのマリンシャツ)」と呼ばれることが多いそうです。
日本で何故「バスクシャツ」という呼び名が定着したかというと、ヘミングウェイの小説「海流のなかの島々」の和訳の中にバスクシャツという呼称が登場したからと言われています。
普段当たり前のように使用している用語も辿っていけば面白いですよね。
バスクシャツの特徴
- ボートネック
ボートの底のようなネック形状をボートネックと言います。御三家のバスクシャツはブランドごとにやや形や開き具合に違いがあるものの基本的にはこの作りになっています。
これはただのデザインというわけではなく、海の中に落ちてしまったときに海水をそのまま下に落とす為と言われています。元々そのような考えの下作られたものが現代では程よい抜け感を醸すデザインになっているのだから不思議なものです。
- ボーダー
ソリッド(無地)やメランジのものも存在していますが、やっぱりバスクシャツと言えばボーダー柄。このボーダー柄も、視界の悪い海上での視認性を確保するためのもの。また、柄や色で船の中での階級や役割を示す役割もあったそうです。その色や柄が偉い人のものだったのでしょうね。
- ヘビーコットンボディ
現代では様々なアレンジバージョンが存在していますが、基本的にバスクシャツといえばヘビーコットンボディと言って良いでしょう。ゴワゴワしたタフなコットンの生地は兎に角高い耐久性と、経年変化が愉しめる特徴をもっています。
着込んでいけばいくほど体に馴染み、自分だけの一着へと育っていく過程こそが最大の魅力と言えましょう。
- 9分袖
サイズ感を上げればその外になってしまうのですが、セントジェームスのバスクシャツは基本的に9分袖の作りになっています。船上での作業時に動きやすい作りを考えこのようになったと言われています。
これはアトリエ等での作業時にも同じ効果をもたらし、かのパブロ・ピカソも愛用していたとか。アウターを羽織った際も袖がはみ出たり嵩張らないので極めて合理的なディテールだと言えるでしょう。
- 流行に左右されない完成されたディテール
個人的な見解も含まれますが、色々着ても結局ここに戻ってきてしまう。バスクシャツはそんなアイテムだと思います。流行に左右されにくく、何にでもよく合う。そして他にはない抜群の着心地。ワードローブに欠かせない最高のカットソーです。(カジュアル派の)お洒落な人のクローゼットには必ずと言って良いほどあるもの。そういっても決して言い過ぎではないでしょう。
セントジェームス・ウェッソンレビュー
手元には2着のウェッソンがあったのですが今回はこのネイビー×グリーンを買い足しました。エクリュ×マリンとネイビー×ホワイトという定番の2着があったのですが、このネイビー×グリーンもまた定番中の定番。
ウェッソンはセントジェームスのラインナップの中でも最もベーシック且つ代表的なモデルです。一般的にも「セントジェームス」と言えばこのウェッソンが思い浮かぶことでしょう。
先述した様に今回は古着で購入しました。古着屋にもセントジェームスはよく置いてあります。ウェッソンはシルエットやディテールが創業時からほぼ変わっていないモデルで、うまく探せば良好な状態のウェッソンは定価よりも安く手に入る場合が多いです。ある程度着用感のあるものでも、それはそれで味があり生地も柔らかくなっていて良いですよ。いや、寧ろ育ててもらったものを最初から入手できるメリットは大きいかも。
ディテール
上から見ると、先述したボートネックの様が良くわかりますね。
良い状態の物だったのでゴワツキがかなりあります。これが着込んで洗濯を繰り返すと次第に生地に柔らかさが出てきて肌馴染みも良くなってきます。
年代によってタグには違いがあります。どれがどの年代かまでは分かりませんが。
勿論フランス製です。有限会社ウェッソンは長年に渡りセントジェームスなどのフランス製の衣料を輸入販売している会社です。ウェッソンの名は勿論バスクシャツ「ウェッソン」から採っています。
コーディネート・サイズ感
トップス:セントジェームス・ウェッソン
パンツ:ハバーサック
シューズ:チェコ軍
先述のように、本当にサラッと着るとなんにでも合うのですが、特にコットン等の自然素材のパンツやシューズと相性が良いのではないかと思います。
サイズですが、このネイビー×グリーンはサイズ6を着用しています。
こちらのエクリュ×マリンはサイズ5。
173㎝67㎏の私はサイズ5でジャスト目、サイズ6だとゆったり着ることが出来ます。どちらともそれぞれに好きで、所有物はサイズ5とサイズ6が混在している状況に。
洗濯すると縮みが出るのでその分を考慮して購入する必要はあります。ワンサイズ分くらい縮むという話を良く聞きますが、ハーフサイズ位なのではないかなと個人的には感じます。個体差もあるのではないかと、長年の経験から思っているところ。
参考までに。
まとめ
バスクシャツの御三家はセントジェームス、オーシバル、ルミノア。
それぞれに良さがありますが、ブランドイメージとしてはオーシバルはモダナイズされていて現代的なニーズに柔軟に対応している感じ。バスクシャツ以外のラインナップも豊富です。
ルミノアは知名度は一歩劣るもののお洒落なセレクトショップにしれっと置いてあるツウ好みなイメージ。あと、男性よりも女性に好まれている印象もありますね。
そしてセントジェームスは昔から殆ど形を変えない硬派で職人気質なイメージ。他ブランドやショップ等との別注企画もほぼほぼ見たことがありません。
いずれもフランスの伝統を体現する素晴らしいブランドです。
ウェッソンはカジュアルな着こなしを追求していくと必ず通る道と言っても過言ではない定番中の定番アイテム。何枚持っていても全く邪魔にはなりません。
また今後私のワードローブ内でも再び増殖していきそうな予感がします・・・。
ウェッソンは大体定価が10,000円を超えますが、並行輸入品は少し安めで購入可能です。並行輸入品の場合名称が「ウェッソン」から「ギルド」に変更になりますが全く同じものです。余程の拘りがなければギルドでも問題は全くありません。
価格:8,450円 |
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因みにセントジェームスはフランス軍のコマンドセーターを作っていたりもします。バスクシャツも相変わらずフランス軍に納入しているようで、非常にレアですがタグなしのシャツがたまに放出されたりもするようです。
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同じく御三家のオーシバル、ルミノアについてはこちら。
日本のブランドのバスクシャツについても述べています。
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