- ダッフルコートの気分
- ダッフルコートとは
- Schott(ショット)ダッフルコートは実は父のお下がり
- Schott(ショット)ダッフルコートレビュー
- まとめ・昔のアメリカさながらの雰囲気は、これもまた良し
ダッフルコートの気分
ダッフルコートは大学生の時分から日常的に使った覚えがありません。
大人っぽく着こなすには若干ハードルが高い、要するに難易度が高いアイテムだからです。
しかし、最近何故だか少し気分。
散々述べてきましたが、昨今のトレンドは長くノームコアの潮流。シンプルで装飾がなく、気取らないコーディネートやアイテム自体のことを指します。
しかし、トレンドというのは長く一つのものが続けば必ず反動が来て、少しづつ変遷していくのが常(誘導されている部分も多分にありますが)。ノームコアの潮流に近年変化が少しずつ起き始めています。
冬に纏うコートで最もシンプルなものと言えばステンカラーコート等ですが、私もちょっぴり食傷気味。
そんな時に気になり始めていたのがダッフルコートというわけです。
私が今回ご紹介するのはアメリカのブランドSchott(ショット)のウールメルトンダッフルコート。
これを読めば、ダッフルコートな気分になる!・・・かもしれません。
ダッフルコートとは
出典:Field Marshall Montgomery | ダッフルコート, ミリタリー 服, ミリタリー
ダッフルコートの由来についてですが、その起源は北欧のフィッシャーマンの作業着。その後英国軍がWWⅡ(第二次世界大戦)で防寒着として使用し、戦後に軍が大量の在庫品を放出して広く市場に出回る契機となりました。
「ダッフル」の名前の由来はベルギー・アントワープ近郊の都市デュフェル(英語訳するとダッフル)。デュフェルはダッフルコートに使用されるウールの原産地です。
出典:https://fashtrend-jp.blogspot.com/2020/06/blog-post_632.html
一般的に「ダッフルコート」とは
- ボタンやジップアップではなくトグルで留める
- 起毛したウール生地で作られている
- 両サイドにパッチポケットが付いている
- フードが付いている
- 肩にはストームパッチが付いている
といった特徴を持ったものを指しますが、現代では様々な物が出回っており、フリース生地やスウェット生地だったり(「BARK(バーク)などは定番でニットのものをリリースしていますね)、ポケットもパッチポケットではなかったり、ショルダー部のストームパッチがなかったりします。最近UNIQLOの+J(プラスジェイ)のダッフルコートも人気を博しましたね。
Schott(ショット)ダッフルコートは実は父のお下がり
さて、私のSchott(ショット)のダッフルコートですが、実は父のお下がりです。
数年前に「サイズが合わない」と言って譲ってくれました。アメリカサイズのMですが、私よりもかなり小柄な父は相当目測を誤って購入した模様です(笑)
何にせよ得をした私でした。
当ブログで度々話題にする私の父ですが、最近はZOZOTOWN(ゾゾタウン)で買い物するのがお気に入りのようです。齢70歳を過ぎているのですが。相変わらずのオシャレ好きな様子。
しかし、時々サイズを違えて購入したりするので、そんなときは私に回ってくることもあります。今年の夏はザ・ノースフェイスのTシャツ(ちょっと珍しいアメリカ企画のブルガリア製)をもらいました。
このShott(ショット)のダッフルコートも数年前に慣れないネット通販で買ったようでした。まあよくサイズ感を考えずにポチったのでしょう(笑)これからもサイズ違い等をするのを密かに楽しみにしています・・・。
そんなわけで貰ったこのダッフルですが、気分に合わず数年クローゼットに仕舞いっ放しでした。今年になり、引っ張り出したというわけです。
Schott(ショット)ダッフルコートレビュー
① Schott(ショット)について
出典:【楽天市場】ブランドから探す > サ行-1 > Schott/ショット:WAIPER楽天市場店 (rakuten.co.jp)
前述したように、ダッフルコートはヨーロッパ発祥のアイテムですが、Schott(ショット)は1913年にアメリカのNYC(ニューヨーク)でショット兄弟によって生まれた根っからのアメリカンなブランドです。代表的なアイテムはやはりライダースジャケットでしょう。
価格:107,800円 |
1928年に世界初のフロントジッパー式のライダースジャケットを発表し、その道のパイオニアとして知られています。
映画「ザ・ワイルド・ワン」でマーロン・ブランドが着用したり、1970年代にはロック・パンクシーンでその存在感を示しました。
現在は他社がライセンスを取得し、他の老舗ブランド達の例に洩れず、本国生産を断念してアジア製の製品も増えています。
ライダースやボマージャケット、ピーコート、Tシャツ等ブランドの代表作はメイドインUSAの物も残っており、アメリカを代表するブランドだという事に変わりはありません。
② 英国のものとは正反対
ダッフルコートと言えば英国のグレンフェルやグローバーオール、最近ではロンドントラディション等が有名。
私が拝読させて頂いているはてなブログのファッションブロガーさん達が続々とダッフルの記事を出しておられるのを読ませて頂きました。
Schott(ショット)のダッフルコートは、そういう英国のトラッド且つ上品な雰囲気のダッフルコートとは正反対のかなり大雑把な作りになっています。
トグルが水牛の角製だったり、、トグル留めがレザーだったり、生地も毛立ちの少ない滑らかなウールだったり、シルエットも細身だったりすると、ダッフルコートの子供っぽさが軽減するというものですし、実際に英国のものはそういったディテールが多く採用されているのですが、これは全く逆。かなりカジュアルでいい意味で雑な作り。如何にもアメリカのダッフルといった印象なのです。
③ Schott(ショット)ダッフルコートのディテール
基本的なディテールは先述したダッフルコートの鉄則的なものに忠実な作りだと言えます。
古典的な作りのトグル。麻紐と木製です。ボディ部とは当然カラーリングも違うので良くも悪くも浮きます。
このトグルは勿論グローブをしたまま開閉をするためのディテール。
ショルダー部も忠実なストームパッチ付き。雨や海上での波飛沫への対策です。
大き目のフードは内蔵されたテープで絞れるようになっています。ヘリンボーンテープは頑丈な作り。
寒い時はチンストラップを閉めます。カッティングが入っていない水平な作りのストラップに武骨さを感じすにいられません。
勿論裏地は無し。かなり厚めのウールメルトン生地なので、最早裏地など必要ないのです。ダブルフェイスなどでもなし。本当の表裏一体です。
大き目のパッチポケット。しかしポケットはこれだけです。胸ポケットも内ポケットも何もありません。
これでもかというほどごわついた生地感。正に飾り気のない、あるがままの素材感と言って良いでしょう。縫製もいい意味で荒々しく、所々解れも見られます。雑なんだけれども丈夫。正にアメリカらしさ満載といったところでしょう。
④ タグ
先述したように最近はアジア製が増えたSchott(ショット)ですが、このダッフルコートは昔ながらのアメリカ製です。星条旗タグが伝統とプライドを感じさせます。
裏タグにもクラフトマンのプライドとアメリカ製の主張が。
素材は、ウールが80%と、その他・・・?さすが(笑)。
ウールと、何かです(笑)。
調べると、20%はナイロンでした。
⑤ コーディネート(着用イメージ)
ご覧のようにかなりゆったりとした感じになります。173㎝65㎏の私がMサイズを着用。
程よく肩も落ち、アームホールも身幅も余裕があります。無意識にトレンドライクなサイズ感で着ることができ、さり気なく気取らない雰囲気が出せているのではないかと思います。ヘザーグレーの色味もなかなか良いですね。
ガンホーの4Pファティーグパンツとパラブーツのアヴィニョンで合わせています。インナーにはユニクロのエクストラファインメリノモックネックセーター。
膝くらいまで丈があるので、パンツもインナーもあまり気にせず何でもいいのかなと思います。
先述したようにかなりカジュアルなアイテムですが、身体に占める面積が大きいので何を合わせようともダッフルコートのインパクトが大部分を占めてしまいます。なので、唯一存在が顕になるシューズをキレイ目なものにしてバランスをとると良いかもしれません。
子供っぽくなりがちで敬遠していたダッフルですが、着てみると妙にしっくりくるので不思議。生地感は極厚で大雑把な作りなのですが、基本的に質感が良く安っぽさもありません。アメリカ製ならではの丈夫で武骨な作り。
セオリーとは違いますが、逆説的にこれもなかなかアリなのではないかと思います。
こちらは思い切ってカジュアルに振ったコーデ。ハバーサックのワイドパンツとスペルガ2750で合わせました。これもまた自分らしい気がします。
Schott ショット 7588 735US フードレス ダッフルコート MADE IN USA【クーポン対象外】【T】 価格:64,900円 |
正規取扱店 Schott (ショット) No.7588 735US HOODLESS DUFFLE COAT フードレス ダッフルコート 87NAVY 価格:64,900円 |
■ SCHOTT(ショット) 711(7240) ウールメルトン ショートダッフルコート 【米国製】 価格:39,600円 |
残念ながら現行では今回ご紹介したタイプのダッフルはないようです。フードなしのタイプとショートタイプはかろうじて存在しているので気になられたらチェックしてみて下さい。
まとめ・昔のアメリカさながらの雰囲気は、これもまた良し
今回はSchott(ショット)のダッフルコートをご紹介しました。
昔ながらのアメリカの雰囲気の漂う良いコートであることは間違いありません。
「元々ヨーロッパの物だったダッフルコートを、アメリカで作るとこうなる」
というアイテムなのかなと思います。
本場英国の名門が作るダッフルとはまた違う雰囲気を持った逸品。これからヘビーローテーションしてしまうかもしれません。
出典:【Schott】ABOUT アバウト|Schott(ショット) (schott-nyc.jp)
最近グッとファッショナブルになったSchott(ショット)ですが、元々はアメリカの武骨なブランド。現行ではラインナップから消えてしまったダッフルコートですが、古き良き雰囲気が堪らないアイテムです。
とはいえ、先述したように難易度は低くないアイテムではあります。
アリか?ナシか?それは皆さん次第かもしれません。